やっぱり流れるメロディーというか、自然と歌いやすいメロディーというか。 

ただ、だからと言ってギターで弾きやすいだけの循環コードというだけでなく、やっぱ、キュンとくるというか、切なくなるような暖かいんだけど、ほろ苦い感じ。  

 

これって、青春ソングの永遠のテーマな気がします。  

 

僕も何千と曲を書いてきました。  

 

よく言われる

「ヒット曲をお願いします」

「キャッチーなやつをひとつ!」

という発注ですね。  

 

まあ、確かに無茶振りで、作る方からすると一番やっかいで、愛のない感じの発注の仕方って感じもするけど、捉えようによっては敬服とかリスペクトが故、100%お任せてしております。 

というような意味あいでもあったりします。  

 

だとして、作るこっち側として、もちろんいつも「売れるように」「キャッチーで」ということは前提で作ってるはずです。  

 

売れない曲とか、掴み所のない曲をあえて書くようなことも仕事においてあるかもしれないけど、大抵は売ること前提のビジネスであって、なんとかしてフックやキャッチをつけて、かつ難しくならないように、僕の場合は小学生で25%〜半分くらい理解できるようなそんな曲にしようと試みて作ってます。  

 

でも、そう簡単に美味しいメロディーにパンチラインの効いた歌詞なんて出てくるものでもなく、毎回毎回、ああでもないこうでもない!と戦いながら生み出してるものです。

それでもなかなか思った感じの切なさとキャッチーさと美しさあたりが交差するものって出来るもんじゃないんですよね。  

 

今回のこのカントリーガールズのこの曲ももちろん生み出そうとして作った曲だけど、こうやって切なさと明るさと温かみと美しさが共存出来る曲として形になったのって、彼女たちの、その時のタイミングがあって歌詞までたどり着いて、こうやって形になるなぁって思います。  

 

青春の恋なんて瞬発力で成りたってるようなもんで、とはいえ、その時その時は一生つづけ!と願ってるようなもんで。  

 

この「ずっとずっと」も、自然発生的に始まった恋ではあるけど、もっともっと長く長く続いてほしいと願う曲です。  

 

僕が彼女たちに書く曲も書いてきた曲も、ハロー!プロジェクト発足時はこんな何十年も続く前提では書いてはないものの、書いては消えてくような感覚ではなく、出来ればずっとずっと、せめて聞き手の心には残ってて欲しい、そう願いながら書いてはきました。

  

それでもグループの解散や休止でその曲がプツって止まってしまうのは、本当は寂しいし、残念ではあります。 

卒業するメンバーに最後の曲を書いて欲しいって、気持ちはわかるし、書きたいけど、その曲がそこで止まってしまうのはとても寂しい気持ちになるので、卒業メンバーのためだけに書くというのではなく、そんなシーンにふさわしい、誰もがいつでも歌っていい曲にしようって心がけています。 

たとえば、松浦亜弥が歌った、「笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~」みたいな。 

(とはいえ、あて書きっぽいのはいっぱいあるんやけどね。笑)  

 

この曲への願いは、魂レベルでいいので、グループの存在も含めた個々のアーティストたちの未来に関しても「ずっとずっと」永遠であれとそう願って書きあげました。  

 

いつまでもずっとずっと心の中でぽっとあたたかい曲であってほしいなぁってそう思います。

 

 

 

 

発売日:2019/12/04 

レーベル:zetima

アルバム「カントリー・ガールズ大全集①」収録曲