つんく♂コメント 『5(FIVE)』

今作で5作目となりましたBerryz工房のアルバムです。
5作であるにも関わらず、まだまだピュアな感性を持っているメンバーと
共に作り上げたこの作品。
テーマは「本当の自分探し」
それぞれが持っているキャラをもっともっと掘り下げて
着眼していきたいないう思いで制作しました。
「5(FIVE)」とさせていただいたのは、
何か特別なタイトルを付けて変な意味を持たせたくないなと思ったまでです。
中身をじっくり味わっていただきたいです。
時にはタイトルをつけて、全体を指南することもすごく大事なのですが、
今作は中身を一個一個じっくり味わってもらいたいと思っています。


M-1「HAPPY!Stand Up」
ロックナンバーから始まってみました。
ループするリフが続く曲で始まろうって思ってました。
ビートルズで言うマジカルミステリーツアーみたいな。
全員で歌唱しています。厚いユニゾンがこの曲のパワーですが、
ハーモニーパートを清水佐紀が見事に決めてくれました。
3、4年前の子供っぽいBerryz工房では出来なかった(歌えなかった)と
思います。

メッセージとしては言いたかったことは、
僕らのように大人になったら、もしかしたら
子供の頃は聞こえていた音や言葉が
聞こえなくなっているんじゃないか、
見えなくなっているものもあるんじゃないか、
そんな風に思うんです。

それが何歳までなのか、
いつ頃から分からなくなっていくのかは
分からないけど、
小さな頃ってストレスも悩みも無かったわけで、
何か呪文の言葉を知っていて、
自分をストレスや悩みから解消していたんじゃないかなって。

Berryz工房のメンバーもアルバムとしては5作目だけど、
昔(デビューの頃やもっと昔も)知っていて、経験を重ね上手になっていくうちに、
普通なら知らない間になくしてしまう何かを
これからも大事にしてほしいなって思って作った詩です。

M-2「この指とまれ!」
ロックなダンスナンバーです。
本来だったらこの曲がアルバムの1曲目だったのかもしれませんね。
それくらい意気揚々とした曲です。
何か、晴れた日曜の朝、家を出かける時ような気分です。
M-1の「HAPPY!Stand Up」がプロローグで、しっかり体をあっためておいてもらい、
この「この指とまれ!」が本当の幕開けと思ってください。
嗣永、徳永、須藤の3人が歌ってます。
ファルセットもたくさん登場するので、
歌唱としてはなかなか難易度の高い曲ですよ。
「普段着でも、そして普通の人も
身分やなりふり構わず、参加してもらいたい。
この地球を守ると言う舞台を。」
なんてかっこいいことを思いながら作りました。
サウンドの決め手はパーカッションがかもし出している
グルーブ感です。


M-3「バカにしないで」
悲しいロックです。
テーマは「強気。負けたくない」
「女だってバカにするんじゃないわよ!
負けを認めるまでは負けじゃない。
だから私は負けない。だって負けなんて認めないもん!」
そんな強い気持ちを歌にしました。

でも、なぜこういう気持ちになるか。

それは、きっとやさしい女の子が
誰かを信じていたのに、なぜか裏切られた。
そんな自分の弱さを知っているから、
だからこれからは強く生きなくちゃ!って風に
なっちゃったんじゃないかな。

夢なんていつ変えても、
抽象的でもいいんだし、
宣言する必要もなけりゃ
発表して、後で変えたっていいんだよね。

学校で夢を書かされて
「あの時、ああ言ってたでしょ!」なんて
言われるかもしれないけど、
そんなものに縛られることなく、
伸び伸び生きていってほしいなって
思います。

ギターサウンドですが、
デジタル感も良い感じに出ていて、
僕としてはとっても好きなサウンドになったと思ってます。

歌唱は清水、夏焼、熊井、菅谷です。