その場にいない人の話はしない-当たり前を覗いてみる94-
人間関係が絡む話のときに、必ずと言っていいほど、その場にいない人の話が出てきます。
特に、その人が何をどう考え、どう行動したのかを、勝手に予測する会話が展開されることがあります。
少なからず、誰もが当てはまることではないでしょうか。
もちろん、勝手な想像で、あの人はあーだ、この人はきっとそーだと思うことに、何の創造性もありませんし、意味も価値もありません。
でも、この勝手に想像したり予測して、あたかもその通りであるように考えてしまうデメリットは、自分自身の人生にとって意外と大きな足かせになります。
脳の認識構造では、自分が考えたり感じたりしたことが、経験という記憶のデータバンクに蓄積されます。
よく「嘘も100回言えば真実になる」
そんな話がありますが、100回嘘の話をする、または聞いた場合、嘘の情報が記憶のデータバンクの中に色濃く蓄積されてしまいます。
たとえば、appleのリンゴのロゴマークについて、どうしてリンゴはかじられているのかというと、聖書の人類の祖であるアダムがリンゴをかじったから(これは嘘です)、、、という情報を何度もいろんなところで見聞きしたとします。
その結果、その情報が嘘だと分かっていたとしても、記憶のデータバンクの中では、apple→リンゴ→アダムという機械的条件反射が無意識に構築されてしまいます。
すると、始めは嘘だと分かっていたとしても、だんだんと、嘘なのか本当なのかが曖昧になり、appleと聞くとアダムがパッと浮かんでくることになります。
記憶のデータバンクの中では、嘘か真実かではなく、情報の濃度が濃いか薄いかで、パッと聞いてふっと思う反射が決定されてしまうんです。
そして、私たちは脳がパッとふっと思ったことを前提に、物事を理解したり、人間関係を構築し、現実を構築しようとしてしまいます。
そう、つまり、情報の真偽や価値のあるなしに関わらず、記憶のデータバンクの中にある情報が自分の生き方に直結してしまう、ということです。
勝手な予測や決めつけの考えを繰り返していると、自分の記憶のデータバンクの中では、その情報に基づいた人間関係や現実のストーリーが無意識に構築されてしまいます。
しかも、それが自分の思い込みだということに気付かず、さらに相手に確認しようとすることもないまま、自分の中ではストーリーが展開されてしまいます。
この症状がひどくなると、人とコミュニケーションをしていたとしても、自分の思い込みから抜け出すことが出来なくなります。
自分でさえ気付けない無意識の勝手なストーリーは、他の人から見ればそれがその人の勝手な世界であることは一目瞭然なんです。
誰とも信頼関係が築けず、自分の存在の不安感を常に感じ続けてしまう生き方へと、知らず知らずのうちに迷い込んでしまうことになるのです。
それを防ぐには、その場にいない人の話はしないことです。常に自分の認識と疎通することです。
勝手な予測で人を判断するクセ、ありませんか?
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