DVD「17歳のカルテ」 | 旧・日常&読んだ本log
-
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 17歳のカルテ ― コレクターズ・エディション
思春期、または揺れるということ
*******************************************
夢と現実が混乱したことはある?
私が異常だったのか
60年代のせいか
ありがちな ただの―
つまずきか
*******************************************
特典映像を見て思ったのは、日本の60年代も特別な季節だったのだろうけど、アメリカのそれもまた特別な季節だったということ(というか、日本のそれはアメリカの波及効果だよね)。学生への徴兵があり、キング牧師は殺され、女性の生き方はまだまだ固定化されている。求められるままに寝てしまう、カジュアル・セックス。
*******************************************
スザンナは四日前に、アスピリン一瓶とウォッカ一本を飲んで、病院に担ぎ込まれた。彼女の精神状態を不安に思った両親は、クレイムアに彼女を入院させることにする。クレイムアは精神病院。そこにはそれぞれの問題を抱えた患者たちが居た。
女王のように傍若無人に君臨するリサ。スザンナと同室の、虚言癖のあるジョージーナ。ポリー、デイジー、ジャネット・・・。正常か、異常か。それは分からない。少しばかり振幅の大きな彼女たちと、スザンナは友達になっていく。
大胆で傍若無人に見えるリサにも、彼女の哀しみがある。反社会的ではあるけれど、彼女はただ正直な人間で、人が望む役を演じていただけ。長い年月を病院で過ごした彼女は孤独だ。
実はみんな背中を押されたがってんだ。
ただ不思議なのは
なぜ誰も・・・
私を押さない?
様々な体験をしたスザンナは、病院を出て実社会へと戻っていく。
私は異常だった?
あるいは・・・
世界が異常なのか。
****************************************
ウィノナ・ライダー(スザンナ)も、アンジェリーナ・ジョリー(リサ)も、これ以上はない程のハマり役。「静」のウィノナに、「動」のアンジェリーナ。互いに惹かれ合う二人。評判を聞いてから、見るまでに随分時間が経ってしまったなぁ。看護婦役のウーピー・ゴールドバーグもうまい。
「オズの魔法使い」とのリンクも。
特典映像の監督の言葉も良かった。
別の道を歩んでいくが
その出会いは
心に深く刻まれる