日々こそが勉強。

シーバス釣りは奥深い。

私はできうる限りフィールドに立ち、経済的に許す範疇で多数のルアーを使用してきた。

歴の浅い新参者とは言え、この間に幾度となく別れもあった。

出会いと別れは世の常だけどやはり寂しい。

世話になったルアーを忘れないために。

心に刻んでおくために。

私の大切な備忘録として、このブログに留めておきたいと思う。






バーンズ「リビングデッドスペシャル」




通はLDSと呼ぶらしい。

(うっかりLSDと呼び間違えないよう気をつけたいところだ)

強烈な個性が圧倒的だった。

死にかけた落ち鮎を模すだなんて。

投げてほったらかして流すだけ。

そのコンセプト。

そしてあの形、フックの位置。

一目惚れした。

現在は残念ながら廃盤らしく、ヤフオクやメルカリを通じて各サイズを買い漁る。

待ちに待った秋。

お気に入りの河川で心ゆくまで投げ倒し、1シーズンを棒に振った。

ありがとう。

そもそも落ち鮎を見たことがない私には10年早いルアーだった。



この死後硬直を模したフォルムの何と美しいことか
いつか必ずこのルアーで釣りたい






ジップベイツ「ザブラ ウィスパー96S」




苦手な上げ潮で良型シーバスを数回釣りあげた、私にとって記念碑的なルアー。

「変な名前のルアー」は「めっちゃ釣れるルアー」へと大きくステップアップした。

ミノーはタイトなローリングが一番だと頑なに信じていた。

中でもウィスパー96Sの信頼は厚い。

もっとタイトに。

異次元の世界へ。

更なる成長を夢見て私は改造を決意した。

些細なテコ入れをするだけで、市販ルアーは私だけのオリジナルルアーへ生まれ変わる。

何だかドキドキが止まらない。

ネット上で仕入れた生半可な知識を頼りに、我が直感だけを信じ、全ての所有品のリップを一気に削り出す大勝負へ。


結果は凶。

全く水を噛まないただの棒になった。

ホーム河川で私は絶句。

死にかけルアーLDSのコンセプトを飛び越えてホントに死んでしまった。


左) ノーマル     右) 改造後
大きめの耳掻きのような虚弱リップに(涙)
正気の沙汰ではない


もとのリップの段差を削り謎のフラット仕上げ
どうしてこんなことに?(涙)
あの日の私にその真意を問いたい

お星さまとなったウィスパー96Sたち

並べると涙が止まらない

開発サイドの面々もこれを見たらきっと泣くだろう

この改造劇で一度に7名もの尊い命が奪われてしまった








シマノ「マイルドアサシン99F」



旧サイレントアサシン99F。

ほんの一時期、お気に入りルアーのリップを加工し、ローリング寄りのルアーへリニューアルさせる活動に励んだ時期があった。

どんな形でもいい。

私はブランドが欲しかった。

つなわたり監修ルアーを持ってみたかった。

先ほどのウィスパー全滅事件で懲りてしまったが、これもその当時の作品。


結果は凶。

流石は素人仕事、右なら右、左なら左ばかりにかしぐ不思議なルアーとなった。

一応釣れるし、15個近く大量生産してしまったが故に現在もやむなく使用している。


左) サイレントアサシン     右) マイルドアサシン
お風呂で並べて泳がせてみたが、片側ばかりにかしぐ癖以外に泳ぎの変化は見られなかった

マイルドアサシン早くなくならないかなぁ
魚より紛失を望む心の声に気づき、悲しい
サイレントアサシンと使い分けするひたむきな姿も、また悲しい






デュエル「ハードコアミノー210」




スリムミノーに深く傾倒した時期に入手。

現在は廃盤。

写真の未開封品は4,000円以上、他の中古も1つ3,000円くらいの高値で購入した。

DUO/タイドミノースリム140→大成功。

デュエル/ハードコアミノー110F→成功。

スリムミノーは釣れる。

確信した私は拡大路線を選択。


結果は凶。

上の二つ以外、全然釣れんやん。

苦労して集めたスリムミノー群はまさかの完全ノーバイト。

スリムミノーは釣れない。

最巨体ハードコアミノー210は、一度の登板もないまま選手生活に静かに幕を下ろした。



中でも一際大きいハードコアミノー210
木偶の坊(でくのぼう)とはこのルアーの為にある言葉
投げたことがないからFだSだはどうでもいい

邪道/スーサンと木偶の坊
もはや同じ魚を狙うルアーとは思えない







DUO「真虫」


河川でのシーバス釣りを始めた当初、上流域ばかりに足を向けていた。
だって景色が綺麗だったから。
けど、行けども行けども全然釣れない。
一体何が原因なんだろう?
下流域に比べてベイトの数は少ない、か…。
そうか!魚を食べてるとは限らないんだ!
過酷な環境下で生き抜くには、餌を選り好みするわけにはいかない。
かの名作「釣りキチ三平」の中で岩魚がヘビを食べる描写があったことを思い出した。
上流域のシーバスもきっと悪食なのだ。
ちょうど夏だったし、川に落ちる虫を食しているのだろうと推測。
釣具店を廻りに廻ってたどり着いた「真虫」は想像以上のクオリティーだった。

結果は凶。
シーバスは虫なんか食べないみたい。
やはりブラックバス用のルアーはブラックバスの用途で使うのが正しい。(ちなみに私はバス歴なし)

あとから考えるに左のカラーはまさかのスズメバチ?
バスの食性ってすごいのね…