2019年10月上旬。

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私はついにデビューからの念願であったスズキクラス、67cmのシーバスを仕留めることに成功した。
ヒットルアーはアイマ/コスケ110F。
カラーは少し変わったレッドヘッド(以下RH)。
私にとって人生初のシーバスミノーになるが、期待に応える素晴らしい活躍を見せてくれた。
外道にはなるがヒラマサやマゴチまで連れて来てくれたのだ。
私の喜びは計り知れない。
この日をどれだけ待ち望んだことだろう。
感無量である。
これまでの苦労が全て報われた気がして、私は不覚にも涙してしまったほどだ。
私はここでひとつ成長した。
目標の魚を手にしたことではない。
いちルアーに異様なほどの執着を持つ悪癖を見直したことである。
デビューからの2ヶ月はLONGINジンペン105。
その後から今日まではコアマンVJ16。
費やした100時間にも及ぶ長丁場を、私はわずか2種のルアーだけで廻してしまった。
(ちなみに他に用意したコアマンIP13は根掛かり、コアマンPB13は高切れで即退場)
私は粘着質な中年。
コレと決めたひとつのものに長く依存してしまう。
映画、音楽、漫画に小説。
私の嗜好は若いときから全く変化していない。
任天堂Switchが台頭する現在においても、私は信長の野望·全国版を全力で楽しんでいる。(1986年発売)
そんな経歴を持つ私、本来ならここでコスケ一本の無限ループに突入するはずだ。
否。
これがマズい。
こんな真似をいつまでも続けてはならない。
私はようやくルアーローテの必要性を知る。
シーバスフィッシングはルアーのアクションやレンジを変えながらヒットパターンを探してゆく釣り。
繊細で奥深い釣りなのだ。
S級素人の私はずっと正反対のことをやってきた。
ようやく自分の間違いに気付くことができた。
これは成長だと素直に喜びたい。
ちょうど季節も秋のハイシーズン。
このタイミングでイチからやり直してみよう。
私はこうしてアイマ/コスケ110Fを中心とした大規模な編成を組むことにした。
愛読ブロガーさんからの情報をもとに、各種さまざまなプラグを用意し、万全の体制を以て新たなスタイルの構築に臨む決心をする。
コスケ内閣の発足である。
第一に手掛けたことはコスケ総理の補充。
大切な御身である。
万が一なにかあればお国の大事だ。
ただ残念なことに、
総理はどうやら限定カラーらしい。
(カラー正式名称 : RHOBゼブラ)
これには参った。
アマゾンや楽天でも在庫はほんの僅か。
市場在庫が掃けかけた時機、いわゆる売れ残りのタイミングで私は総理と出会ったようである。
カラー違いなどは赤の他人。
妥協を許すことはできない。
RHOBゼブラこそが総理であり正義だ。
早く、急がなければ…
私に残された時間は少ない。
ネット上の総理は転売ヤーもどき含め早々に押さえた。
価格云々で迷う段ではない。
もうすぐお姿を拝見出来なくなるのだ。
残された総理を我が手中に収めることができるなら、もう幾らだっていい。
とは言え、私にとって「総理1個=2,000円」は決して安い買い物ではない。
出費の辻褄をどう合わせるかは人それぞれだろうが、私は断然引き算派である。
これを機に仕事を頑張ろうとか副業を始めよう、なんて間違っても思わない。
月イチの散髪を3ヶ月毎にしよう。
今年は去年と同じ服を着よう。
昼食の摂取を控えよう。
とか、まあそんな具合である。
元来、抵抗の少ない方へ流れてゆく水のような生き方をしているため、こういう選択は大して苦にならない。
この日から私は文字通り奔走することになる。
数え切れないほどの店舗を巡った。
雨の日も風の日も総理の姿を探した。
忙しい日もあった。
体調の優れない日もあった。
それでもどんな時も、限定カラーという五文字が私の尻を叩いてくれた。
そんな私の努力の甲斐もあり、なんとか二桁の総理をかき集めることに成功した。
2019年当時は倍近くいらっしゃった気がするが、みな激務によりお倒れになられた
牡蠣瀬やストラクチャーなど総理の身を狙う不届き者が待ち構えている
有事に備え、念のため影武者(ノーマルRH)も用意した
暫く経ってからであるが、ゼブラ幻想から目が覚めた後は赤の他人にも入閣してもらった
やはり私は粘着質な中年。
「いちルアー固執癖」の完治はまだ遠い。
その他の入閣リストは下記の通りだ。
ダイワ / クロスウェイク111F
メガバス / カゲロウ124F
アイマ / コモモ125カウンター
タックルハウス / TKLM90
邪道 / スーサン
アイマ / サスケ120裂波
シマノ / スタスイ100S&125S
ダイワ / ガルバ73S
私にはシーバスプラグのことなどさっぱり分からないので、全て愛読ブロガーさんやネット上の記事を頼りに選出した。
また、ようやくエギングロッドを卒業した。
流れの中のシーバスは思っていた以上に強かったこと。
橋脚やストラクチャーを避けるため、ドラグを締めたガチンコ勝負をする場面があること。
エギングロッドでどうにかなると思っていた私が甘ちゃんだった。
新たな相棒にはダイワ / ラテオ96Mを選んだ。
私にぴったりのエントリーモデル。
エキスパートからの評判も良いようで、この選択には何の迷いもなかった。
これが私の2019秋の布陣。
コスケ内閣の顔ぶれである。
ようやくまともなシーバスフィッシングが敢行出来そうで、私は胸を撫で下ろす。
さあ、いよいよ勝負の頃合い。
思いきり楽しもう。
コスケ110Fは私にとって特別な存在。
初めて手にしたシーバスミノー。
そして、初めてのスズキクラスを連れてきてくれた忘れられないルアー。
しかし翌年思いもよらぬクーデターが勃発。
コスケ総理はあっけなく職を追われることになる。
まさかこんなことになるとは…。
いま、有り余る総理の残骸を見ながら、私はいろんな意味で半泣き状態。
えんとつ町のルビッチとゴミ人間プペル。
物語の結末に日本中が泣いた。
コスケの限定カラーとメモリアルフィッシュ。
物語の結末に私が泣いた。
そんなお話。
これから先、メルカリなどでコスケ総理のまとめ出品を見かけたなら私を疑ってもらって構わない。
その時は温かい目で取引を見守って頂ければ嬉しい。

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