仕事帰りの夕暮れ時。
もうすぐ梅雨入りなのに好天の6月下旬。
うーん、良い景色。

胸の高鳴りを抑えつつ、近所の堤防に立つ。

エギングシーズンも終盤に差し掛かったため、周りの釣り人もまばらだ。

いよいよ人生初のシーバスフィッシング。

ついにこの日がきた。
軽い気持ちではじめたものの、準備をしているうちに楽しみで仕方なくなっていた。

手にはジンペン105。
大枚をはたいて手に入れた、私のシーバスライフにおける最初のパートナーだ。

まず第一投。

びゅん。

おひょ~、よー飛ぶね~

期待以上の成果に思わず声が出た。
良かった、隣のおじさんには聞こえなかったみたい。

さっそくアクションさせてみる。
いつものほうき掃きの要領だ。

…うん
うんうん。
すんなりダイブしてくれる。

これは良い買い物をしたみたいだ。

癖のあるダイペンは私にはお手上げだ。
技術もメンタルも追いつかない。
気を抜くとエンドレスで水面を滑り続けてしまう。
早々のタックルベリー行きだ。

でもこのジンペンなら大丈夫。
すごく扱いやすい。
エギングロッドだから心配だったけど。

これは初日からもらったかもな。

(出ろ出ろ)

(出ろ出ろ)

黙々とジンペンをキャスト。

(出ろ出ろ)

(出ろ出ろ)

ルアーチェンジはしない。
そんなあまっちょろいこと考えてもいない。

つかジンペンしか持ってないし。



…そして2時間経過、終了。


やはりノーバイトかぁ。
ま、いつものことですわ。
いきなり釣れるだなんておこがましいよね。

でも楽しかった。
自分にとってのオフシーズンに竿を出せる喜び。
やっぱり新しい釣りはいいなぁ。



こうして私のシーバス釣行初日は終わりました。

爽快感をよく覚えています。

当然ながらこの頃はまだまだ心に余裕がありました。