ブログではご無沙汰しております。
昨日の10月8日に、
開店4周年を迎えることができました!まずは、お客様に感謝の言葉を。
本当にありがとうございます。
皆様にご愛顧いただき、何とか5年目を迎える運びとなりました。
この1年。何から振り返りましょう。
この1年を総括するとならば、「耐える」1年だったと思います。
お店のキャパシティや、現状で現実的に営業できる時間が限られてしまう中で、
気候にも左右された1年。
一般的によく言われる「2月・8月は売り上げが悪い」という通例。
去年まではありがたいことに、そこまで大きくお客様の来店数が減ることもなく、
この通例をやや軽んじていたように思えます。
繁忙期4月5月の実入りを大きく削る2月8月の売り上げ。
なるべく考えないようにしていた家の経済状況を現実的に受け止めなければならない事実。
正直なところこの半年は、そこそこ胃が痛い日々を過ごしておりました。
9月に入り、前年と同じようなお客様の入り方になり、多少胃の痛みは和らぎましたが、
現状を維持するためには、やはり何か新しいことを始めなければならないのだと
改めて実感しました。
それでもこの1年、前年と全く同じことをやっていたわけではありません。
心苦しくもメニュー価格を改定させていただきながらも、カフェインレスのコーヒー・紅茶がセットにしやすい価格に再設定しました。お客様として来ていただいた、ayanogotooさんの発案で、およそ隔月で
絵本の読み聞かせ会を開催するようになりました。当初は、当店をご利用いただく親子をメインターゲットに想定していたのですが、
それ以上に大人の方からの評判が良く、
「絵本を読み聞かせてもらう、穏やかで豊かな時間」こそ、
今の大人に必要なのではないかと思うようになってきました。
狭山茶の新たなブランド、川越の新名物「河越抹茶」を扱う㈱十吉さんとご縁があり、
レギュラーメニューとして、「河越抹茶ラテ」と「河越茶のほうじ茶ラテ」を始めることができました。もう当店になくてはならないレギュラーメニューへ成長しました。
更にまずは冬季だけ、と試験的に出したケーキ「河越抹茶のとろ生ショコラ」が大好評。夏もオーダーが減ることがなく、リピーターが続出していることを受けてこの10月からレギュラーメニューとして扱うことを決定しました。
予約システムを見直して、すべての席が予約で埋まり、予約なしのお客様が全く入れない状況を作らないように、ある程度の予約制限をかけるようにしました。また個人的には、カフェとしてはタブーのような気がする、「混雑時の時間制限」を設けるようにしました。これにより、ご来店のお客様への対応が少し改善されるようになったと思います。
常にお客様の立場に立って物事を考える、これを最優先するスタンスはオープン当初から変わりません。
それはあくまでも個人的なお客様だけを最優先することではなく、当店をご利用いただけるすべてのお客様への総合的なサービスというスタンスですので、
それゆえに一部のお客様に対してこちらからのご指摘をしなければならないことがあります。
その時はとても心苦しいですし、時には相手の方も明らかに不快な思いをしていらっしゃるのが手に取るようにわかることがあり、その都度落ち込んでしまいます。
ただ、それこそがお店をやることの難しさの一つだと。
人と人とのコミュニケーションの中に生まれる、すれ違いや思い違い、そういったことを円滑に調整するのがお店の責任者の仕事なのだと。
店に来てもらうだけ。作ったものを食べてもらうだけ。お金をいただき、退店するお客様を見送るだけ。
それはプロじゃなくてもできることだし、下手をすると、そこに人間は必要ないのかもしれません。
なぜ自分たちがこのお店を始めたのか。
自分たちがどうしたくて、お客様にどうなってもらいたいか。
この気持ちを忘れることはなくても、ごくたまにその感覚が薄れたり、その意味が分からなくなってしまう時が今でもあります。
そして今の対応はよくなかったな、とかこうすればよかったとか反省する日々。
それでも。
お客様の「美味しかったよ」という言葉や、「素敵なお店ですね」という言葉をいただいた時に
また原点に返り、感謝をし、そして気持ちを改める。
つらいと思うことよりも嬉しいことが多い仕事って、すべての仕事に言えることではないですよね。
つらくて、しんどくて、それでもやり抜いた結果に対して出てくる成果に喜んでいたサラリーマン時代。
その時代に比べたらどれだけ自分たちは幸せなのだろうかと。
提供したものに対してのレスポンスがこんなに早くいただけて、それが好意的なもののほうが多い。こんな幸せなことはない。
だからこそ、もっともっと人と向き合って、つながって、自分たちの人生を豊かにしたい。
そう思えるんです。
僕らにはもうこの場所しかないんです。こんな居心地がいい場所を作ることは、立地や経済状況をみても、もう難しいんです。
だからこのお店を、すべての人が穏やかに豊かな時間を過ごせる場所の完成形に近づける努力をこれからもしていこうと思います。
それには僕たちの努力はもちろん、皆様の力が必要なんです。
僕はとても弱い人間です。1人では何もできません。これまでもたくさんの人に支えられて生きてきました。
このお店もここに至るまでたくさんの方のご助言や、日々の営業の中で改善するアイデアをたくさんいただきました。
僕は0から何かを生み出すことはできません。でも既存のアイデアから何かをアレンジしたりデコレートすることはできます。
他力本願でななくて、皆様からのお叱りやご助言、それを元に「つむぐカフェ」をもっともっと作り上げていきたいんです。
5年目、4月には息子が小学生になり、僕らのライフスタイルが大きく変わっていく、変化の年になりそうです。
自分たちが置かれた環境の中でいかにベストパフォーマンスを発揮できるか。
これが5年目の課題です。
もちろん新しいことも始めようと思ってます。
つむぐカフェで我々がやる事は、
提供するメニューとサービスに想いをこめること。
当店に何度も足を運んでくださるお客様にはその想いが通じていると信じ、
5年目も頑張りたいと思います。
今後とも当店をご愛顧いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
つむぐカフェ 店主 ヒデそして。
毎年恒例になってしまっていますが、備忘録として。これからもこの思いをずっと持てるように。
家族への感謝をつづらせていただきます。
妻へ。
あなたのおかげで4周年を迎えることができました。あなたはいつでも気丈に振る舞って、
僕が具合が悪い日も、文句を言わず1人でお店を開いてくれたり、大量に入るオーダーを淡々とこなして
さらにフロアにも出る。15年あなたと暮らしていてそのバイタリティには頭が上がりません。
僕がこのお店をやって、一番誇らしいこと。
それは、お客様が料理に対して驚き、そして美味しかったと言ってもらった時。
僕はその時心の中で「うちの嫁の料理は美味しいでしょう!すごいでしょう!それ作ったの、僕の嫁さんなんですよ!」
ってずっと思ってるんだ。
あなたはいつも「あなたがいるからこのお店はできるんだ」「私一人ではこのお店の空間づくりはできないんだ」と言ってくれる。
それもそう思わせてもらうよ。
でもね、やっぱりあなたが作り出すメニューが、お客様を喜ばすんだ。幸せにしてくれるんだ。
僕はそれをさらに美味しく食べてもらうためにこのお店の空間づくりをするんだ。
本当にあなたは僕の自慢の妻であり、そして仕事のパートナーです。
ありがとう。
ありがとう。これからもどうかよろしくお願いします。
息子へ。
来年には君がランドセルをしょっているって事実、実感がわかないよ。
年々生意気になっていく君。
本気で口げんかができるようになったし、
キミが怒ってぶったり蹴ったりする力が比較的シャレにならなくなってきたよw
それでも。
日々できることが増えていく君を見て成長の嬉しさを感じずにはいられない。
気恥ずかしくって素直にほめることが少ない親父をキミはどう思っているんだろう。
オープン当初。
2歳になる前だった君は身体が出来上がっていないから、よく体調を崩した。
その時もそばにいるのは母親じゃなくちゃだめで、お店を休まなければいけない日が多くて
お客さんに怒られたこともあったね。
4年後。
君はほとんど風邪をひかなくなって、毎日保育園に楽しく通ってくれている。
「○○君の家は土曜日が休みなんだって、いいなぁ」
なんていいながらも、それでも駄々をこねずに保育園に行ってくれるし、
祝日はおじいちゃんおばあちゃんと過ごしてくれる。
お店に来たときは自発的に、でもちょっと照れながら「いらっしゃいませ、こんにちは」とみんなに挨拶をしてくれる。
いつだかおばあちゃんが言ってたよ。
キミが「本当はおかーやんたちと一緒にいたいけどお仕事だから、仕方ないんだよね。だからおばあちゃんちに行くんだよ。」って言ってるって。わかっててちゃんと我慢してるんだよって。
そんなたくましい成長をしてくれているのに、仕事でへとへとな時についイラついてしまう僕を、君は許してくれるだろうか。僕の父親であることの成長が、君の成長に追いつけてないみたいだ。情けないね。
キミがいたからこのお店づくりができた。キミがいたから2人とも頑張れる。
裕福な暮らしはできない。先に断言しておくね。ごめんね。
でも、キミが大きくなった時に胸を張って両親の仕事を誇れるように毎日を紡ぐよ。
この場所は、そういう場所なんだ。ここで色々なものを紡いでいくんだ。
ちょっと甘えたキミが○○と僕だったらどっちが好き?と聞いた時に、
なんとなくはぐらかしちゃうのは男親の悲しいサガだと思ってくれるだろうか。
本当はキミが好きだ。おかーやんが好きだ。
3人で過ごす時間は少しづつ減っていくのかもしれない。
それなのに蔑ろにしてしまうこともあるかもしれない。
でもこの事実は変わらない。
キミたち2人は、僕のかけがえのない宝物です。
こんな情けない父親を、こんなしょうもない僕を
これからも愛してくれたら嬉しいです。
これからも願わくば、
穏やかで、
ゆるやかで、
あたたかな日々を。