1月の読書記録 | つみきの食い道楽

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1月の読書記録

 

1月は結構読んだつもりでいましたが3冊しか読んでなかった…。

仕事で文字の海に埋もれていたせいかなぁ…。

 

 

「イノセントデイズ」 早見和真

 

お友達がオススメしてくれたので読んでみました。

最後の重要なシーンの描写がすごく鮮明で目の前で起こってるような感覚になりました。

切なくて、泣きたくて、でも堪えている登場人物を前に泣けなくて。

そんな作品でした。

死刑制度、皆さんはどう思います?

私は世界一周の船に乗った際、

死刑制度について考える機会に遭遇しました。

それ以来、何か悲惨な事件があるとこの制度に想いを馳せてしまうのです。

事件の被害者家族などは死んで償って欲しいと思うのでしょうか。。。

でも死んだら何もない。

反省してなくても死ねば終わり。

何かそれは違うような気がするのです。

でも。。。

私が遭遇した死刑制度について考えるきっかけには永山則夫氏が出て来ました。

幼い頃の環境に同情の余地はある。

でもそれは理由にはならない。

死刑囚となった後、いろんなことを学び寄付などいろいろしてるけど。。。それも被害者にとってはどうでも良いことなんじゃないだろうか。。。

それは今後事件が起こらないようにという教訓にこそなれ、それ以上にはならないのではないか。。。

いろんなことを考えてしまうのです。

あなたは死刑制度どう考えますか?

海外ではもう死刑制度がない国もたくさんありますよね。

んーーーーいつも答えは出ません。

でも、死刑は死にたければ、自分で死なない人は事件を起こせば良い。この物語みたいに。それは違う気がするなと思う作品でした。

 

 

「今日、誰のために生きる?」 ひすいこうたろう×SHOGEN

 

お友達にオススメされて、売れているってことだったので、

うちの図書館にないなぁってことで図書館で購入してもらって読みました。

自己啓発本的な感じかな?と思いながら読んだんだけど、

SHOGENさんが過ごしてブンシュ村の考え方はとても良かった。

元々は日本人の考え方だったみたいだから日本人に馴染みやすいのかもしれないけど、

神様がいないこと…神様がいないというと語弊があるけど、

信仰の対象が自然や自分であることがすごく素敵な考え方だなって思えた本でした。

運命だとか、神の思し召しだと言われてもしっくり来ないんですよね。

でもこのブンシュ村の考え方は物には魂が宿る八百万の神の考え方そのもので

まさに日本人がかつて持っていた神道の考え方でした。

仏教の私ですが、この考え方が一番すんなり来ます。

そんな考え方をいろんな例をあげながらおしえてくれる本でした。

とても良かった。

SHOGENさん、講演とかやってるから会ってみたい…。

 

 

 

「ともぐい」 河﨑秋子

 

先日直木賞を取ったばかりの本、読んでみました。

心理描写が見事だなと思いました。

あぁそうそう、人って落ち込んでる時こういう思考になるよねぇ~ってすごく納得出来る心理描写で、

その心理描写がまた細かい細かい。

本を読んでる時っていろんなパターンあるけど、傍観者になってる場合が結構多いかな。。。

でもこれは主人公として生きている感じのお話でした。

周りですごいことが起こっているのに、妙に納得して、達観した主人公そのものとして生きられる。

そして終わり方は一見よくないのに、悪い気はしないっていう。

不思議な感覚でした。

また河﨑秋子さんの本読んでみたいなぁ…。