前回のブログの続きです。
以前、私が
ベビーシッターをしていた
女の子のお話です。
バイオリンの
練習をするのを
なぜだか、
とっても嫌がっていた
ちゃーちゃん（小学校３年生）。
そんな
ちゃーちゃんが…
「あること」がきっかけで
バイオリンを進んで、
ひいてくれるようになったのです。
ある日、
ちゃーちゃんと私が
コタツに入って
おやつを食べていると…
ちゃーちゃんが、
「（宮崎アニメの）
ラピュタの曲っていい曲だよね～」
というのです。
「そうそう、いい曲だったよね～。
どんなメロディだったっけ」
と私。
すると
ちゃーちゃんは
おもむろに自分の部屋に行き、
バイオリンを持ってきました。
そして、
「ラピュタの主題歌」を
ひきはじめたのです。
その音色は、
しみじみとあたたかく
胸に染みいるようでした。
私は思わず、
「ちゃーちゃんの
バイオリンを聴いていると、
癒やされるなあ…」
とつぶやいたのです。
すると
ちゃーちゃんは
目を輝かせ
「ちゃーちゃんの
バイオリンを聴くと、
陽子さんは元気になるの？」
とたずねてきました。
「そうだよ。元気がもらえるよ」
と私。
すると、
ちゃーちゃんは、
ものすごくうれしそうな顔をして…
「そうなんだ！
じゃあ、ちゃーちゃん
陽子さんがもっと元気になるまで
ひいてあげる！」
といって、
バイオリンを
ひきはじめたのです。
その日、ちゃーちゃんは
バイオリンをぶっつづけで
１時間以上も、ひいてくれました。
ちゃーちゃんの
予想外の行動に驚いた私。
「ちゃーちゃん、上手だねえ！」
「私、なんだか、すごく元気になったよ！」
パチパチ拍手をしながら
そう言うと…
ちゃーちゃんは
目をキラキラさせて、
頬を赤くさせて
うれしそうに笑っています。
そして、さらに、次の日。
私にとって
予想外の出来事が
起こりました。
私がちゃーちゃんの家の
呼び鈴を押して、
ドアをあけると…
なんと
ちゃーちゃんが
バイオリンを抱えて、
ドアの前に立っていたのです。
「ちゃーちゃんね、
今日も、陽子さんを
元気にしてあげるよ」
そう言って、
バイオリンをひきはじめる、
ちゃーちゃん。
これには私も
びっくりするやら
感動するやら…。
私は、ふと、
小林正観さんの言葉を
思いだしました。
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人というのは
「相手に喜ばれると、うれしい」
という気持ちを
インプットされて
生まれてくるんです。
生後、まもない赤ちゃんにも
こちらがほほ笑むと、
赤ちゃんもにこっと
ほほえみかえしてくれますよね。
「相手が笑顔になると、うれしい」
そういう気持ちを
なぜかインプットされて
生まれてくるのです。
赤ちゃんであっても、
子どもであっても、
そばにいるあなたが喜ぶと…
その子は、
たまらなくうれしいんですよ。
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その日をさかいに、
ちゃーちゃんは
バイオリンの練習を
いままでのように
嫌がらなくなりました。
ちなみにその後、
私は雑誌の編集者となり…
ちゃーちゃんのところへは
行けなくなってしまいました。
ちゃーちゃんと
お別れするのは、
本当に、さびしかった。
ちゃーちゃんは
その後もバイオリンを続け、
音大付属の中学校に
入学しました。
いまでは、もう高校生です。
いまでも「ラピュタ」の曲を聴くと…
うれしそうに
ドアの前で
バイオリンを抱えていた
ちゃーちゃんを思い出すのです。
自分がどんなに
ニガテなものでも…
人は人に喜ばれると…
なぜか一生懸命、やりたくなってしまう。
自分の中にある
ありったけのものを出して、
相手をまた笑顔にしようとする。
これは、子どもでも、
大人でも変わりありませんね。
自分が
仕事でやる気がなくなったり、
つまづいたときは…
「私がこれをやることで、
誰かを笑顔にできるんだ！」
ということを改めて
思い出したいものです。
また、周りの人が、
やる気がなくなったり、
つまづいていることがわかったら…
「あなたのおかげで、
私は癒されたり、
幸せをもらっているんだよ」
という言葉を伝えていきたいものですね。
こんなことを
私は、ちゃーちゃんから教わったのです(*^_^*)
今日も、ありがとう。
いつも、ありがとう。
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