比喩表現 ~文章の芸術~

なんてたいそうな副題まで付けてw
調子ノってスミマセンw
本編から引用します。


>情熱的とも冷淡とも取れる妖しい魅力を感じて\c息が止まりそうになる。
>呼吸することでさえ失われてしまいそうな芸術は、\c雨夜の中の雪細工のようだった。

\cはクリック待機のスクリプト指示です。
雨夜~の下りは、『雪国』にインスピレーションを受けたものです。
原本でどうなっているかは忘れましたが、
とにかく、そんな風にとても儚いものを比喩していたような気がします。

こういうたぐいのゲームは、
割と、文量を稼ぐこと、に意識を持って行かれる傾向があるので…
どうしても、間延びしてしまうきらいがあるように感じてしまいます。
もちろん、全文章に気を入れた作品もありますが…。

だったらスゲー文章にも力込めるぞー!
っていうか、原作の方がそういう作りにしていたので、
そのまま、『文章の美しさ』も合わせて移行した形ですね。


その文章の美しさも、感じてもらえたら作家冥利に尽きる次第です!


この少し先で、
>張りつめた悲しみ……\cまたは切なさの果て、\r\c心の琴線が雪の丘に音色を響かすような、\cひとひらの悲しみが――

ここもほんとうに好きなんですよ!
冷たい雪の丘だからこそ、琴線が悲しくも美しく響く、といった――
ああ、いかんw
このままで語るるに落ちてしまうw

自慢できる比喩表現はほかにもたっくさんあるので、
なにかしらを感じてもらえると嬉しいです!!w

新しい発見とか、ああ、あそこってそういう意味だったんだ!
ってのとかも出てくると思います!
見る箇所を変えて、プレイしてもらっても、
深く考えて作っているので、
二回やってもたぶん、楽しんでいただけるはずです!!


まだ続きますw
ちょっとおもしろいお話しを、一つ。
【朝露に咲きすさびたる月草の日くたつなへに消ぬべく思ほゆ】
万葉集の一つです。
意味を語るのは無粋かとも思いましたが、
【朝露(あさつゆ)をうけて咲いていた月草(つきくさ)が、日が暮れるにつれてしぼんでゆくように、あなたを待っている私の心も消え入りそうになります。】
だそうです。
http://www6.airnet.ne.jp/manyo/
このサイトから。

万葉集とか、俳句とかって、すごくいいですよね。
昔の人は映像も、発達した技術もなかった。
その代わり、現代人よりも豊かな想像力があったように思います。
そこにある自然的な芸術に人を投影したり、
心を描こうとしたり、思い悩んでいたり。

それは、すごく純粋で美しいですよね。
短い文章でこれほどに感情的で、魅力的な芸術を綴れるって、
ほんっとうにすごいことだと思うんです。


そして、私はそんな文章の美しさも意識していたりします。
暗喩は楽しいですw


次に、こんな単語があります。
【銀椀に雪を盛る】(正確には『銀椀裡に雪を盛る』)

これを見た時、すごく衝撃を受けました。
だって、銀椀に雪を盛るんですよ!
なんと美しいのでしょう!
調べてみると、法話らしいですね。座禅との関連です。
こういう古き日本の文化ってすごいですよ!
他のどの国にもない、非常に優れた芸術です。
すばらしいです。
少し解説すると、
『銀椀』と、『雪』が陽光に照らされ、←この時点ですごくキレイ。
『二つのモノが見分けが付かなくなる』
=精神と肉体が一体化することに、仏の世界を見た、
と言うのです。

すごく深いですよね!!


語ってて楽しくなってきたw
文章系の日記はしばらく続きそうですw

次回、比喩表現について!
シナリオを作成する時、基本的に構成を事細かに事前に決めることで、
ずれることなく、構成を固めることはできます。
だから私は物語の構成が得意だったりします。
基礎的な流れはジェットコースターみたいなものなので、
設計図通りに書けばいいだけ、というスンポウですね。
もちろん、うぬぼれないように、日々、気をつけています。


ということで、今回は【文章】の側面から。

私は、文章の表現にも、とても気をつけています。
基本的に否定形よりも、肯定系の文章をよく使っています。
例えば【私は否定形が好きではない】
ではなく、【私は肯定系文章が好きです!】
と言った感じですね。
『今日の天気は悪くないかな』→『今日は天気が良くて気持ちいい!』
といった具合です。
私はほんとうに、ポジティブが好きなんです。
(↑の文章は「私はネガティブよりポジティブが好きなんです)
(のところを、変化させたものです)
それ以外にも、細かい点で、いろいろと気をつけていることがあります。
気づかれてる方もいらっしゃるかもしれませんが、
『想い』と『思い』の意味合いを書き分けていますし、
『悲しい』と『哀しい』のニュアンスも異なります。

また、プレイして頂けた方は、感じて頂けたかもしれません。
一度に表示する文章量はある程度、制限しています。
いろいろな考えを持つ方がいらっしゃいますので、絶対に正しいとはいいませんが、
自分基準で、『できるだけ読みやすく』しているつもりです。
【一回のクリックで表示する文章量、タイミング、改行、段落】
小説でももちろん、調整は必要でしょうが、
とくに、こういったゲームは、
【一回のクリックで表示する文章の長さ】が異なると、
突然長い文書が出てきたらリズムが崩れるんですよね。
だから、読みやすいように、リズムを考えて作っています。
もちろん、一文で入るように調整もしています。
(このブログも改行のリズムを調整しています)

もう少し、センテンスを長めに取ることで表現にも幅が出ますが、
ゲームの場合、それよりもテンポ、リズムを優先すべき、との考えです。
(大量の文章がロングセンテンスだと疲れちゃいますし!)
ちなみに、この原作の元は、
『雪国』だったりするんですよねw

最初は『雪国』のおもしろさには気付きませんでしたが、
『文学』=『芸術』=『美しさ』であると教えてもらって、
その魅力に気付きました。

文学とかはセンテンスが異常に長いこともあります。
この原作も最初は長かったり難しい表現をしていたりしましたが、
ゲーム化に辺り、何度もその辺りも調整しました。
よくよく意識すると、小説だった頃の面影も、どこかに残ってると思いますw
少しですが、ロングセンテンスの文章も残っていますね。
どうしてもキレイだから、残したかったものだと思います。
それらも、読点等で制限して、読みやすくしているつもりです。

好きな人でないと、あまり意識することがないかもしれませんが……。

『魔女アリサの物語』は、ほんとうに様々なことを深く考えた作品です。
次回から、そんな『魔女アリサの物語』の裏面を、
コメンタリー的に書き綴っていこうと思います。
(やっぱり一番語りたかったことなので、続いていきますw)
葛藤などというキーワードを出しちゃったので、
関連してこっちも。
先述の通り、ハリウッド脚本術はほんとうにいろいろなことが書いてあります。
バイブルや師は少なめにするのがクセの私ですが、
とりあえずこれ一冊で事足りる感じですね。
キャラについても書いてあります。
映画式だし、二次元コンテンツには不適切かもしれないですけど。

キャラクターなんていくらでも作れる、っていうのが持論です。
実際、ゲームの幻想水滸伝にはたくさんのキャラクターが登場しますね。
そもそも世の中には実に多くの人がいて、
外見が似た人はいたとしても、その数は膨大です。
思想、悩み、生き方、信念、家族関係、目標、
同じ人なんていません。
さて、聞きたい方がいるかどうかは分かりませんが、
私のキャラ作成術を偉そうに語ってみます。
エラソウデホントスミマセン

やっぱり、これもある程度の定型というか、
テンプレがあるんですね。
必要項目は、
名前:概略:性格:好き:詳細:台詞:願い:年齢:身長:嫌い:信念:家族:目標:感情:ダメ:自称:外見:
な感じです。

優れたキャラクターってやっぱり、
【悩んだり】【葛藤したり】【目的があったり】
【趣味があったり】【好きをもっていたり】

その根幹は『こんなキャラクター、いたらいいなぁ』って想えるキャラを、
具体的に形作っていくことかもしれません。
やっぱり、キャラは『作る』、というより、『生む』ですよね。
命を与えること。
自分が好きになれる『人』を、
誰かが好きになってくれる『人』を、
生むと言うことではないでしょうか。

私は独りの時、執筆に向かう時、その名前を呼んでいました。
キモイですけど。

その人と、頭の中で展開やお話ができるなら最高ですね。
シナリオを想像してニヤニヤできたら勝ちですw
うーん、シナリオの項目が長くなってきました……。
こっち方面のお話しはまた機会があればと言うことで、

さて、次は【シナリオの芸術ついて思うこと】を語らせていただければと思います!
日本の古きよき文化について触れますー!
魅力的なシナリオは、ただそれがそこにあるだけで惹きつけられます。
そしてその根幹には、【葛藤】が存在しています。
これらは【ハリウッド脚本術】と言う本に書かれています。
シナリオ面においては、バイブル的なすばらしい書籍です。
このブログを見るよりお勧めです。


葛藤、誤解を恐れずに言い換えると、
【言い争い】ですよね。
時に、言い争う人は【自分】かもしれません。
【状況かもしれません】
そしてなんで言い争いが生じるか、
人と人との修羅場を幾度となくくぐったので、
少し、見えてきたことがあります。

それは、【主張する意志】があるからです。

意志を持つ人=キャラともなってきますが……。
そこまで書いていると話が終わらないです。それはまた別の機会に。


なかなか適切なたとえ話が見当たらないので恐縮ですが、
一つ簡単な作り話をしましょう。
物語を作る時、【重要ななにか】があると便利ですね。
(マクガフィンのことです)←興味がある人はググってみてください!
仮に、そのマクガフィンが【とてもすごいアイテム】だったとしましょう。
そしてそのアイテムを加工することで、
【万能薬】にもなるし【強くなれる薬】にもなるかもしれません。
このネタを元に、例えば、こんなキャラがいたらどうでしょう。
A.妹の病気を守る為に戦う人
B.どうしても強くなって、村を襲う怪物を倒さなければならない人

その二人はついに、対峙する時を迎えてしまいました。
そしてその二人はこんなことを言うでしょう。
『妹を救うためにどうしても必要なんだ!』
『そっちは一人だろう!こっちは大勢を救うんだ!』
『オレの命よりも大切な、唯一の肉親だ……オレの命に替えてでも……助けてみせる!』
『こっちにだって守るモノはあるんだぁ!!』


って、そんなやりとりがおもしろいんですよね。
あくまで参考用に簡単に作った程度です。
本当はもっとあらゆる要素を加味して、状況を作っていくべきですが、
勝負は一瞬で付いてもいいと考えています。
もちろん、戦闘に肉付けがあることでより面白くなるとは思っています。
けど、根幹にあるべきは、そういった心のやりとり、
葛藤、そういった、緊張感だと思うのです。
自らが正義を貫いたとしても、あまりに軋轢は多く、人は悩み、苦しみます。
正義が正義であり続けるとも限りません。
その人の深みこそ、作品のほんとうのおもしろさたり得るモノと、私は考えています。

その後?
その後はまぁ、なんだかんだあってAの妹を薬で助けて、
AとBが協力して怪物と戦う、って感じが王道かなぁ。
鋭角が好きなので自分だったら絶対にそんな展開にはしませんがw

ところで、大迫力のシーンってすごいっすよね!
すごいアクションだったり、戦闘シーンだったり、はらはらしちゃいます、
が、それも虚像だと考えています。
確かにすごいです。けれど、前述の通り、必要なのは人の心です。
実際、ただの戦闘シーンを見たって、人の心は動きません。
その人が戦う理由、持っている感情、信念、意志、戸惑い
そう言った感情があってこそ、魅力的なシーンとなりえる、と考えてます。
そういう点では深いので、
地味なモノクロ映画を、サイレンと映画を観て、私は楽しめます。


うーん、やっぱりモノカキ歴が長いので、
シナリオはいろいろと記事になることが多そうです。
興味ない方は次回は飛ばしてもらっても?