優しいブハラの玄関と厳しいタクシー | スペイン巡礼

スペイン巡礼

普通のアラサー主婦がちょっと冒険する話。
好奇心だけを武器に勢いで旅立ちます。

11月7日

 

★サマルカンドからブハラへ★

 

午前中はサマルカンドを観光し、12時半発の列車でブハラに移動します。

 

今回乗り込んだ列車。

 

先日の夜行列車と同じような見た目ですが、タシケント-ブハラと書いていました。

 

列車に乗り込み、指定の座席に向かうとすでに人が座っている。またこのパターンですか(笑)

近くにいたおばちゃんが、「あなたはこっちに座りなさい!」と誘導してくれたので従うことに。

 

同じ車両の人たちもサマルカンド・ナンを大量に購入しているので車内は素朴な香りで満たされており、ナンにかぶりついてしまいたい衝動に駆られます。

 

列車は8割方の座席が埋まったあたりで出発。

この車両の座席の配置が面白くて、普通に2列・2列の並びなんだけど、真ん中に広いスペースがあってテレビモニターがあり、みんながそれを見ているのです。

 

  ↑こんな感じ。テーブルに面している席は広々としており特別感満点です。

 

私もぼんやりテレビを眺めます。

すると、ロシア語のCMが流れ出したので「お!」と思い会話帳を取り出し言葉の確認していると、隣に座っていた男の子が興味津々で本を眺めているので貸してあげることに。

 

ロシア語も少しはわかるようだけど、どうやら私と同じくらいのレベルのようで拙いやり取り。

一生懸命こちらに伝えようとしている様子が嬉しくて、私もついつい頑張ってしまいます。

 

会話が途切れて、またぼんやりテレビを眺めていると、今度はトイレに行きたくなってきました。

たぶん車両の後ろ側にあるな~と人が出てくるタイミングを見計らっていると、事件が。

 

隣の男の子が私の肩にもたれかかってスヤスヤ眠りだしたのです。

・・・振りほどけない!!

 

これが酔っ払いのオッサンとかだったら容赦なく振り払っていくところですが、たいそう可愛らしい男の子なのでそんなことはできません。

 

トイレに行きたい、でも行けない・・・というよく分からない苦しみを1時間以上も抱えたまま、列車はついにブハラに到着です。

 

人がいなくなったのを見計らってパシャリ。こんな車内でした。

 

みんな線路をまたいで移動します。

 

ちょうど私と一緒に下車したおじさんが私の荷物を持って線路を越えていってくれました。

まるで当たり前だといわんばかりのスマートさ。なんて紳士なんでしょう。。

 

チラリと横を見ると新幹線のようなフォルムの列車が!

 

アラシャブ号、という日本の新幹線のような高速列車。

 

ピカピカ&洗練されてて、私がこれまで乗ってきたウズベキスタンの列車とは一線を画す乗り物に見えました。

 

ブハラ駅。

 

駅や列車の写真を撮っていると、車掌さんらしき人に肩をたたかれたので、「もしや怒られる!?」と思ったら「日本人!?ぜひ一緒に写真を!」とアラシャブ号の前で車掌さんとツーショット写真を撮ることになりました。

 

まずは車掌さんのスマホ、次は私のカメラ。角度を変えて何枚も撮影。どういうこっちゃ(笑)

 

車掌さんと別れた後トイレに行きたかったことを思い出して構内の入口にいた制服の女性に声をかけると、快く中に入れてくれました。

助かったー!!

 

(ウズベキスタンでは基本的に駅の構内に入れるのは出発前だけで、到着先では構内を通過できずそのまま駅の外に出されるのが普通なのです)

 

構内で掃除をしていた女性達も笑顔が優しくて、まだ駅しか見ていないのに既にブハラに来て良かったという気持ちになってきます。

 

再度プラットホームに戻り駅の出口に来ると、例のごとくタクシードライバーが詰めかけてきます。

近くにいた警備員さんが、「どこまでいくの?」と尋ねてくれたのでホテルの名前と寄り道したい場所を伝えると、一番前にいたドライバーに話してくれている様子。

 

自分からも改めて行きたい場所をメモに書いて伝えて、値段も40,000スムで折り合いがつきました。

 

駅のそばにあった建物。宮殿!?

 

↑1903年にロシアのニコライ二世の行幸に備えて造ったものらしいです。

 

ブハラ駅は、実際はブハラから15km離れたカガンという街にあります。

そしてカガンには、第二次世界大戦でソ連軍に抑留&強制労働の末ウズベキスタンで亡くなった日本人のお墓があるそうです。

 

せっかくなのでお墓参りしてからブハラに行こうと思いタクシードライバーに伝えていたのですが、何やら様子がおかしい。

 

どうやら彼は道を間違えた様子。

と、いうか場所を知らなくて適当に出発してから知り合いにケータイで場所を聞いてとっくに通り過ぎていることに気づいたらしい。

 

まぁ大した距離じゃないので戻ってもらうように言うと、「これから戻るなら追加で20,000スム払ってくれ。遠回りになるからな」などと言い出しました。

・・・は!?アホかコイツ!?!?

 

交渉時に1回、乗る前に再度メモまで書いて見せてOKOKと言っていたのはアンタだろうが!?

間違えた上に追加で料金を請求してくるなんて何様!?!?

何があっても追加で支払いはできないことと、早く引き返すように要求するも言葉が通じてないのか分からないふりをされているのか、「20,000スム!」と一向に譲らない上にどんどんカガンからは遠ざかっていく。最悪。

 

結局ブハラに入って中心地のホテルの近くまで来てしまった。

ここがホテル!と言って降ろされて頭にきたので40,000スムも払えるか!と思い適当なお札を押し付ける。

 

車はあっという間に去っていって、ふとホテルの看板を見上げると『ホテル・アメリア』とある。

私が泊まるのは『ホテル・アムレット』なんですけど・・・。

 

もう一気に脱力して、逆に笑えてきた。

あのドライバーは結局、私の希望した場所に一つも辿り着けなかった。

と、いうか最初から適当なお金さえ手に入れば後はどうでもよかったのかもしれない。

 

タシケント空港、サマルカンド駅、そしてここブハラ駅。

どうして待機ドライバーでことごとく失敗するのか?

3回連続となるともはや偶然の悲劇などではありません。

 

日本だと決して他人に怒鳴ったりしない私が、こうも短期間で怒りを爆発させているなんて一体どういうことなのでしょう。

それともこれが本来の私の姿なんでしょーか。

次回ウズベキスタンに来る時は罵詈雑言のバリエーションを5倍は増やそうなどと考えてしまいます。

 

とりあえず荷物を抱えたまま道路に立ち尽くしていても仕方ありません。

早くホテルを探さなくては( ;∀;)

 

 

 

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