一昨日は 「月暦十二月(師走) 廿五日(二十五日) 大寒・第三侯」

 

🌙七十二侯【第二侯 : 鶏始乳 にわとりはじめてにゅうす】

このころからニワトリが巣につき、卵を産み始める。(十二月廿五日から廿九日頃)

 

志賀勝「月と季節の暦  戌年(2018年版)」より

 

月暦では年の瀬で、寒い日が続いています。浅間山麓でも10cmを超える積雪がありました。この辺りは雪は少ないのですが、朝夕の寒さ厳しく残雪が凍ってしまい、路面凍結が怖いです。

 

明後日は節分、明々後日は十二月卅日の大晦日で「立春」となります。そして翌日が月暦(旧暦)の正月で、まさに「新春」と呼ぶのがふさわしい時。一年は立春から始まり大寒で締めくくる。それが古来からの日本の暦であって、それに合わせて年中行事や農作業が行われ、食文化が発達していきました。

 

商業主義社会の現代では、季節感のないイベントや上部だけの真似事が多いように思います。それに並行して神々やご先祖様への祈りも途絶え、自然への畏敬の念や感謝の心も失われつつあります。

 

今日は大寒の第三侯「にわとりはじめてきゅうす🐓」。ひと昔前の農村の家々では鶏やヤギをを飼い、卵や乳を自給自足するのが当たり前でした。私の婆ちゃん家にもニワトリ小屋があり、茶色い「チャボ」というニワトリがいて、卵を取りに行くのは子供の仕事でした。クチバシで突かれないよう気をつけながら卵を取ったものです。

 

今は、平飼い養鶏をされている南相木村の有坂さんから卵🥚を届けてもらっています。地元のおからや酒米の米糠などを合わせて醗酵させた肥料を与えていて、安心安全で、純粋な味の美味しい卵です。ニワトリに慣れ親しんだ私でしたが、有坂さんから「(寒さの厳しい)冬はニワトリが卵を産まなくなる」と聞き、そういうものだとは知りませんでした。スーパーに行けばいつでも卵が買える時代なので、完全に麻痺していました。

 

野菜も果物も「旬」が失われつつある今日この頃ですが、月暦をを暮らしに取り入れると、節句や年中行事の本来の意味が分かったり、自然の移り変わりを感じるられるようになりますよ╰(*´︶`*)╯

 

二十四節気と七十二侯のお知らせは、今年度をもって終わりにします。次回の節分、立春が最後になります。来年度は、志賀勝「月と季節の暦 亥歳(2019年)」に書かれていますので、お求め頂ければと思います。また2/3(日)の志賀先生のお話会でも販売しますので、ご都合のつく方はぜひご参加ください。きっとの暮らしのお役に立つことでしょう。

 

写真は今日の浅間山と佐久平方向に広がる景色。浅間山は静かに煙を吹いていました。