ここの生活は居心地が良かったよ。
ワンコといっつも仲良くケンカしてたの
自然がいっぱい
蝶々やトンボと遊んだよ。
お婆ちゃんはいっつも優しかったよ
でもね
もう身体が言うこと聞かなくなってきたんだって。
冬の雪かきは大変なんだ
近所の人に迷惑かけるから
もうそろそろ施設に入るんだって
だから
もうさよならしなきゃいけないんだ。
ここが好きだけど
しかたないよね
お婆ちゃん
長生きしてね
今まで大切に育ててくれて
ありがとう。







短い時間だけどお話を聞いてきました。
前回、伺った時の様子はコチラ👇
冬の間は家族のところで生活していたけれど猫アレルギーのある家族がいて、猫を預けていたそうです。
さすがにこの若い猫を一生涯預けることは金銭的にも無理があること。
ずっと狭いケージに入れられていることが耐えらなかったそうです。
今回、特別に出向いたのは昭和6年生まれの相談者さんが札幌まで出向くのは
無理だと判断したこと。
必死で猫の行き場所を探していたこと。
しつこいくらいに何度も何度も相談の電話があり、最後はケンカごしになるくらい
でした。
『絶対約束は守るから待っていてね』と電話口で言っても「いつになったら来てくれるんだい?」と。
1ヶ月以上も休みのなかった私はイライラしたのも事実です。
でも、本当にこの猫の身を案じているのは痛いほど伝わってきたので迎えに行く決意は固めていました。
交通費や医療費で預かったお金はほとんど消えましたが、やはり引き取りに行って良かったなと思えました。
飼い主さんとクロちゃんの画像を撮らせてもらった後、お婆ちゃんはおもむろにデジカメを取り出し私とクロちゃんも撮ってくれました。
部屋には、猫の手作り品がたくさん飾ってありました。
長居をしても失礼なので帰ろうとする私に帰り際には滋養強壮ドリンクも持たせてくれました。
最後まで強がっていたように見えたお婆ちゃん。
心の中では泣いていたかもしれません。
今回は一言でいえば飼育放棄です。
無責任な飼い主かもしれません。
でも、お婆ちゃんはとてつもなく優しい人でした。
《永年預かり》がもっと浸透していれば
対象者としては素晴らしい方だと思います。
高齢者にも動物と上手く付き合っていける形を作れたらと強く思いました。
クロちゃんはこちらで《もせこ》という仮名になりました。
すぐに環境にも慣れてくれくつろいでいます。
健康チェックも済み問題なしでひと安心です。
あとは優しい家族を見つけてあげるだけです。
この広い北海道でどれだけの猫たちがSOSの手を待っているか計り知れません。
私たちのできることに限界があるのも事実です。
たった1匹
されど1匹です。
今日も一気に気温が下がり、北海道は長い冬の時期を迎えていくことでしょう。
いつかこの活動が身を結ぶことを信じ地道に動いていくしかありません。
明日は何処へ。。。