映画『クリエイター/創造者』を観ました。

どこ見てもバンバン宣伝してたので気になってました。

人類とAIの戦争が続く世界、元US特殊部隊のジョシュアは人類を滅ぼす兵器と呼ばれる純粋無垢な超進化型AIの少女〈アルフィー〉の破壊を命じられる。しかし彼は“ある理由”から、アルフィーと共にクリエイターを探す旅に出るが…。争いの果てに、ふたりが見つけた真実とは?

20th century studios


おもしろかった!

AIが人の生活の一部になった未来にAIがアメリカのLAに核爆弾を落とし、欧米はAIを禁止。
ニューアジアではAIと共存を続けているため、AIを撲滅する為に"ノマド"という兵器を作ってニューアジアを片っ端から攻撃…。

これ今までのAI映画と違うのは、欧米vsAIなんです。
人類vsAIではないんです。
だから単純なAI戦争映画じゃない。

ニューアジアの人々はAIと仲良く暮らしてる。
欧米は、だからアジアの人間も敵になっちゃってるんです。
悲しいですね。
この"ニューアジア"というのが日本や中国、タイなどアジアがひとまとまりになっていて言語もちゃんぽんになっているのがおもしろい。

そして兵器となるAIロボットの子供、アルフィーが物語のキーなのですが兵器以上に重要な存在なのです。
なぜ子供の姿なのか?
この設定は本当に素晴らしい。
感動しました。
子役の子もとってもかわいくて、この子の存在感は観る人を味方にしてしまいます。

最後まで観てわかるのは、この映画はAIとの戦争映画なのではなく愛を描いた映画だということ。
様々な対象の愛についてです。
思い返してみると、前半からいくつものエピソードにそれが込められています。
なので、ラストは感動して号泣しちゃいました。

ただ、破壊に破壊で返しても終わらないので虚しさもあり…。
人間はなかなか自分の過ちを認められないので、難しいですね。

物語の素晴らしさもさることながら、映像も美しくて観ているだけでも楽しめます。
『ローグワン』の監督というのも納得。
ローグワンが好きならこちらも気に入ると思う。

あと観るまで知らなかったのですが、主演はジョン・デヴィッド・ワシントン。
この人の泣きの演技に何度も涙…。
ほんと良い俳優さん。

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それとAIロボット役の渡辺謙。
ニューアジア側の戦線のリーダーです。
こんな印象的な役は久しぶりなんじゃないですかね。
日本語と英語ちゃんぽんで話すのも良かったし。

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時々現れるおかしな日本語の文字は、ご愛嬌かな。


観終わって余韻でしばらくぼんやりした後、全てが愛おしくなりました。
やっぱり愛だよ、愛。