デンマークの童話作家といえば、アンデルセンですね。

ハンス・クリスチャン・アンデルセンは『人魚姫』『みにくいあひるの子』『雪の女王』など多数のお話を書いた人です。

こう書いただけでディズニーが映画化してるのが2作もある。


そんなアンデルセンはクリスマスがテーマのお話をいくつか書いています。

最も有名なのは『マッチ売りの少女』ではないでしょうか。

これ、かなり悲しいお話ですが、数十年ぶりに甥っ子の寝かしつけで読み聞かせしたら涙を堪えるのが大変でした。

今は親目線で読んでしまうので、少女がかわいそう過ぎてもう…!


そして去年見つけて購入したのが『モミの木』です。

一本のモミの木の一生を描いた絵本です。

テキスタイルデザイナー、サンナ・アンヌッカのイラストが使われていたので即買いでした。


森のはずれに生えた小さなモミの木。

早く大きく立派なモミのになりたい!

そしてきれいな飾り付けをされてスポットライトを浴びるんだ!

と夢見てばかり。

ある年の冬、いよいよ切り倒される時が来ました。

いよいよだ!と期待に胸を膨らませるモミの木。

大きなお屋敷に運び込まれ、美しく飾り付けをされ子供たちの笑い声に囲まれたモミの木は、その次に何が起こるのか胸をときめかせますが…。


以上が簡単なストーリーです。


読み終わった後、気持ちが沈むので明るい気分になりたい方にはお勧めしません。

どちらかと言うと、人魚姫的な終わり方です。


お話を知らずにデザインの良さでジャケ買いしたので、まぁさすがアンデルセン、と思いました。

でもイラストはとても素敵なので癒し。

マリメッコのデザインもしているし、北欧系イギリス人なのでとても雰囲気ありますよね。

子供に読むには悲しい物語なのですが、大人が読むと響く人もいると思います。
「今いる場所、環境をもう一度見直してみよう」
と思える物語です。
いま退屈でもよく見たり知ったりすると、良い部分がたくさんあるかも。
今を楽しもう!
というメッセージが込められています。

裏表紙↑

"Enjoy your youth!"

said the rays of sunlight.

"今を楽しみなさい!"

と太陽の光が言いました。


若い時に大人からそう言われても、なかなか気付けないものなんですよねえ。


メリー・クリスマス!