ヘンリー・ハンフ著『続・チャリング・クロス街84番地』を読みました。
続編というか、へレーン・ハンフが実際にロンドンのマークス古書店跡地を訪れたイギリス旅行の日記です。

『チャリングクロス通り〜』がイギリスで出版される際に出版社がへレーンをロンドンに呼び寄せたので、観光だけでなくサイン会やインタビューの仕事もしています。
そしてマークス古書店の元店主の妻子やへレーンのファン達の親切さに感動。

『チャリングクロス通り〜』は手紙のやりとりのみで交換日記を覗き読んでいる感じでしたが、こちらはへレーンの日記を読んでいる感じ。
念願のイギリス旅行にドキドキワクワクしつつも、何でもズバズバと本音を書きまくる様子は清々しく微笑ましい。

初めてロンドンを訪れたへレーンは54歳。
若い頃は売れない物書きとして苦労したようですが、『チャリングクロス通り〜』が売れて生活が一変。
念願のロンドン旅で憧れの場所を訪ね歩いて感激したり、色々な人たちと交流したり、本が映画化したり。
ほんと、人生って何が起こるかわからないものです。

へレーンはイギリス旅でたくさんの場所を訪れてあれこれと説明や感想を書いているので、ちょっとした観光本にもなっています。
そして本好きのへレーンらしく本やイギリス作家に関する記述もたくさんあるので、イギリス文学好きな方も楽しめそう。
私もディケンズ博物館行ってみたい!

そして訳者あとがきの内容も濃くておもしろかった。
本に登場する人物や場所を訪ね歩いたエピソードなど熱意が伝わってきます。

ただ、残念ながら誤字脱字が多くてびっくり…。
へレーンの言い回しを苦労して訳されたそうですが、ちょっと違和感のある箇所もあったので原書を読んでみたくなりました。

映画『チャリング・クロス通り84番地』を観たり本を読んだ方は絶対楽しめる本です!