1日は映画の日。
土曜日で雨も降っていて暇だったので、近くのおんぼろ映画館に夫と出かけた。
「私の幸せな結婚」はちょっと前に公開された映画で、やっとこちらにもまわってきたところだった。
観終わった後、いい意味で期待を裏切られた、と喜ぶ夫。
なんと意外にもゾンビ映画の様相を呈していた…

日本の大正時代を模した架空世界が舞台である。
異能(特殊能力)を持つ家系の者たちが、世の中を異形(恐怖から生まれる災い)から守っていた。
物語は、異能者の中で不遇な死を遂げ、成仏できなかった者たちの魂が奥津城に収められているのだが、それを何者かが解放してしまうところから始まる。
美世(今田美緒)は異能の家に生まれたが(斎森家)、幼いころ実母は亡くなり、後妻と腹違いの妹からいじめを受けて育った。
まるでシンデレラのよう。
政略結婚で、陸軍大佐、清霞(目黒連)のもとへ行かされるが、彼は冷酷無慈悲でここに来たものは3日も持たずに逃げ出すという噂がたっていた。
しかし食事の支度や掃除など自ら買って出て、いつも謝ってばかりいる美世に、清霞はだんだん心を開いていく。
美世もまた噂とは全然違う優しい清霞に惹かれる。
ある日夢にうなされている美世に気付き、部下に美世の家のことを調べさせる。
異能の家に産まれながら、なぜか異能を持たなかった美世。
美世の母澄美(土屋太鳳)は人の夢に入りこんで精神を操る”夢見の才”の異能を持つ薄刃家の出身だったが、その才を悪者に狙われることをおそれて、娘美世の異能を封じ込めていたのだった。
薄刃家の新という男子が、このままでは夢見の才に自らを殺されかねない、美世を薄刃家に引き渡してほしい、と告げる。

帝は未来を予知する”天啓の能”を有していたが、重い病に伏していた。
異形の魂が放たれたことで「この世に災いが起こる」ことを予言し、後を皇子の堯人に託し亡くなる。
堯人は異形の魂を解放したのが帝の主治医の枢木忠則(尾上右近)であったことをその時に見抜くのであった。

軍部では、異形の魂に侵されゾンビ化した軍人たちが暴れていた。
清霞はすぐに結界を張り、ゾンビが外界に蔓延するのを防ぐが、結界の中では異能を使えない。
悲痛な思いで部下を刺し殺していく清霞。
そこへ薄刃家から駆け付けた美世が初めて異能を発揮させ、清霞を助け、ゾンビ化して切られた部下たちも意識を取り戻すのであった。

清霞と美世は結婚の約束をし、映画は終わる。
皇子の堯人と清霞は幼馴染で仲が良く、次回の映画ではこの二人がタッグをくみ、悪者と戦っていくことになるだろう。

途中、清霞が異能を発揮し、斎森家に拉致された美世を助けるシーンも圧巻であったが、話が複雑になるので書かなかった。

エンターテインメントとして、なかなか面白い映画だった。
今田美緒ちゃんがすっぴんでも可愛い。
題名から思いつかない内容なので、興味がわいたらぜひご覧ください。