朽ちた坂道を

一息登った所にある

山頂の小さな公園へ行く

 

ここは殆んど人が来ない

私だけの秘密の場所だ

 

桜を見上げて

風の音に耳を澄ますと

私は動けなくなる

 

青い空と白い雲と

満開の桜の枝と

そして独り立ち尽くす私が

一つの景色になる

 

やがて君の

優しい声が聞こえて来る

「僕はここにいるよ」ってね