「危ない精神分析
―マインドハッカーたちの詐術」
矢幡洋:著
亜紀書房/2003.8.8/1800円
アダルトチルドレン?幼児期のトラウマ?
外傷後ストレス障害(PTSD)?
いいえ、それは虚構です。
心の問題をすべて「過去」や「親」のせいにする精神療法がある。
時としてそれは個人に深刻なダメージを与えることがある。
本書は精神分析的手法の誤謬性を明らかにする。
<帯より>
カウンセラーが、患者の幼児期の記憶を呼び起こすことで、
トラウマを見つけそれが現在の心の病の原因と指摘するという
記憶回復療法についての疑問を投げかける。
実際のアメリカの事件を取り上げて、蘇った記憶の
真実性について意見が述べられている。
全てがそうではないが、カウンセラーの暗示が嘘の記憶を
作り出すとか、集団セラピーはマインドコントロールであるとか
かなり感情的な意見もあり、否定意見として述べている。
精神分析に興味を持っているものとしては、
確かにこういう意見もあるだろうなとは思うし、
何でもかんでもトラウマっていうわけじゃないだろうしね
(2004.6.22読了分)