☆ヘッセの、美しく神秘的な『アヤメ』(『メルヒェン』から)。そして『どこかに』という詩。 この投稿をInstagramで見る ☆ . .『幼年時代の春、 アンゼルムは緑の庭を走っていた。 母の作っている花の中の一つは アヤメという名で、彼は特に好きだった。.....』 . という書き出しが すでに 私には心地よい。 . ヘッセの、美しく神秘的な 短い作品 .『アヤメ』。 . 新潮文庫の『メルヒェン』に収録。 1冊入りました。(350円にしました。) . この『アヤメ』は、訳者の高橋健二さんも、 《ヘッセの書いたものの中で最も美しいものの一つで、ヘッセならではの作》だと、解説の最後に書かれている。 私はこれに 高校生の時に出会った。 すばらしい出会いだった。 . .....魂のことなんて、よくわからない。 でも.... この作品世界は 私の魂の本質とすごく共鳴・共振するものだと感じた─と言えばいいだろうか。 だから今も変わらず、私には特別な作品。 学校で教えてもらったのでもなく、 周りの誰かに教えてもらったのでもなく、 自分の嗅覚で あんな若い時に そういうものを見つけることができたことに なんだか一種の感動をおぼえる。 アヤメを愛し、緑の庭を走っていたアンゼルムは、 大人になり、有名な学者となる。 でも 心は満たされず、虚しい。 美しく とても風変わりな女性 イリスとの出会いが 彼にとって 深い意味を持ち始め..... . 彼は どこへ導かれるのだろう。 . .特別であるがゆえに、この作品については あまり多くを語れない....。 .(語る時間もない。夜が更ける...) . .....かわりに、ヘッセの この詩を載せておこう。 . .『アヤメ』と この詩は 深くつながっているように感じられる。 私の愛してやまない詩。 . . 『どこかに』 . . 「 人生の砂漠を 私は焼けながらさまよう、 そして 自分の重荷の下で うめく。 だが、どこかに、ほとんど忘れられて 花咲く 涼しい 日かげの庭のあるのを 私は知っている。 だが、どこか、夢のように遠いところに、 憩い場が待っているのを、私は知っている 魂が 再び故郷を持ち、 まどろみと 夜と 星が 待っているところを。」 . . ヘルマン・ヘッセ これは確か 新潮文庫の .『ヘッセ詩集』に収録されてたと思います。 . . #本と雑貨 #緑の小道 #古本屋 #富田林 #富田林寺内町 #寺内町 #じないまち #緑の小道本の紹介 #ヘッセ #ヘルマンヘッセ #アヤメ #メルヒェン #イリス #ヘッセ詩集 #どこかに #詩 #新潮文庫 #高橋健二 緑の小道(@midorinokomichi)がシェアした投稿 - 2020年Apr月10日am11時48分PDT