この本も、早く紹介しておかねば。
入荷しました。(古本。600円にしてみました)
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『雪のひとひら』
ポール・ギャリコ
矢川澄子 訳
新潮社
このお話は、私は10代の頃に読み、好きなのに、手放してしまってました。
今は文庫も出てるけど、なんとなく こっちの方がいい。
できるなら、もう一度ゆっくり読みたい...。
これもまた、時間を置き、
くり返し読むのに適している本だと思うので。
...自分は いったい いつ どのようにして生まれたのか?
もとは どこにいて どんなすがただったのだろう?
どこからきて どこへ行くのだろう?
自分と ほかのたくさんの兄弟姉妹たちをつくったのは 何者だろう?
なぜ そんなことをしたのだろう?
...というような問いかけから始まる、
"雪"のひとひらの 一生の物語。
あとがきに出てくる、
与謝野晶子さんのこの歌が、その時から とても好きです。
『いづくへか 帰る日近き ここちして
この世のものの なつかしきころ』
(与謝野晶子)
いづくは "いづこ" のこと。
当時まだ10代だった私に、
晩年の心境を先取りして感じさせてくれるような歌でした。
このような"ここち"に、いつごろなるんだろうか。
晩年がいつなのかは誰にもわからない。
...もしかしたら、こういった本こそが、本当の意味でスピリチュアルな本といえるのかもしれません。
この雪のひとひらの性別は、
女性として描かれていますし、
女性に いっそうオススメです。
ぜひ、冬の読書の候補に入れてくださいね。