『あなただけのちいさないえ』 | 富田林・じないまちの 本と雑貨 『緑の小道』日記

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富田林市には大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区の寺内町があります。古本&雑貨屋店主の日々の雑記や愛読書紹介のブログです。2021年に母を亡くした後から苦しい日々となり、心はまだ鬱状態で動悸もありしんどいですが、毎日なんとか乗り越えてます。


今まで 何度か販売したと思います。

ちょっと変わった、縦長の形のかわいい絵本。

また入りました。

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『あなただけのちいさないえ』

ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ 文

アイリーン・ハース 絵

ほしかわなつこ 訳
童話館出版



中身の絵はすべて白黒ですが 細い線で繊細に描かれていて
可愛いです。



この本を読むと、
幼い頃、

段ボール箱を
自分たちの“いえ”とか“基地”とか呼んで遊んでいたこととか..(笑)、

とくに意味なく、
押し入れの中に入って 遊んでたこととか...


そして、少し大きくなってからも、

近所の友達のおうちには、生活の部屋とは別の、
“おもちゃの小部屋”のようなものがあって、

その部屋で人形などで楽しく遊ばせてもらっていたことなどなど..



そんな古い記憶がよみがえって
なつかしくなります。


思い出す内容は違っても、誰もが そんなふうに、なにかしら
忘れていた幼い日々の記憶を、ふんわりと取り戻すのではないでしょうか。


それは ほんとに、
とるに足らないようなものばかりかもしれないけれど...。



この絵本の中では、
大人も子供も、
ひとりになりたい時間・そっとしておいてほしい時間を
ちゃんと守られていて、理想的です。



《ひとには だれでも、
そのひとだけの


ちいさないえが

ひつようです。》



《もし あなたが、

だれかの

ちいさないえのそばを とおるときは、

わすれないでください。

れいぎただしくすることを、


そっと あるき、


しずかに はなしかけることを。》



『あなただけのちいさないえ』より