涙の初期不良 | 遺憾の意よりもミカンのミ

遺憾の意よりもミカンのミ

国と国の間には、いつも「遺憾の意」が飛び交っている。
そんなものより「ミカンのミ」を一緒に食べて語り合った方が世の中丸くおさまるのではないだろうか!!
ということで、このブログではAppleの製品やDTMの話題を中心に書きたいと思います。 

「Power Macintosh」。$遺憾の意よりもミカンのミ-7600

なんて力強い響きなんでしょう
「Macintosh LC630」を使用していた当時、この名前に魅せられるのは当然だろう。
LC630のLCとは、なんと!!ローコストカラーの略なのだ。「PowerMacintosh」と「ローコストカラー」この響きの違いはあまりにかけ離れている。
食肉売り場における、「但馬牛のロース」と「○○○○産牛肉細切れ」くらいの違いかおうし座
しかも、PowerMacintoshシリーズは発売されて久しく、熟成されてしかも値段も落ち着いてきている。Cowしかないのだ。うっ・・・恐るべしATOK。冗談みたいな変換をしてくれる。とにかく買うことにした。

購入先は、LC630購入の際お世話になった某パソコンショップ。
相変わらず安いです。
値段と性能を考えて狙いは「Power Macintosh 7600」にロックオン。CPUはPowerPC 604eのクロック周波数200MHz。おまけに、13インチのモニターから17インチのCRTモニターパソコンへの買い換えも一挙に行うこととする。
相変わらず愛想のない店の対応だが、その分の値段を差し引いて安く購入することが出来た。ありがとう。
早速自宅で開封。あこがれの「Power Macintosh 7600」何ともいえない満足感。17インチのモニターも圧倒的な存在感だ。LC630に今までありがとうと感謝を伝えた後、その場所をPower Macに譲っていただく。電源ON・・・・・・立ち上がるはずの画面に集中・・・・・でも、様子がおかしい。いつもの画面とちがう・・・・画面の中央にディスクのマークが。?マーク付きだ。焦った。なんど繰り返してみても状況は変わらない。ハードディスクが認識されていないようだ。CDから起動してみるとCDからは起動する。 「えらいこっちゃ叫び!!!」やっと、状況が飲み込めてきたのですぐに販売店へ連絡。たぶん電話の声がうわずっていたに違いない。完全にてんぱってる私ですが、そんなことはよそに店員の「初期不良ですね。交換しますから持ってきてください」と軽いテンションでの返答。「この人が悪いんじゃない・・・・」そう心の中で自分を納得させながら電話を切った。すぐにでも交換にいきたいところだが、時計は17時をまわっている。あんまり遅い外出はよろしくないので次の日まで待つことにする。
机から降ろされたMacintosh LC630がざまあみろと笑っているようなにひひ

次の日、仕事終了後速攻で交換にいく。交換の前に状態をチェックしたり時間かかるんだろうなと思いきや、箱を開けることもなく新しいMacと交換となる。「おいおい・・これでいいのか・・・」この店のモットーは安売りだけではなく、性善説に基づいた接客なのだろうか。しかし、これはいいことだ。人間、信じることを忘れたら世知辛い世の中になっていくだけなのだから。

はれて「新・Power Macintosh 7600」をお持ち帰りして電源オン。今度はニコニコMacのアイコンにひひが現れて無事起動する。さすがに早い。LC630とは全く比べものにならない。単純にCPUの早さだけでも、33MHzから200MHzへアップ。おまけに68KからPowerPCへ変わっている。速くないわけがない。17インチのモニターを通して「とっても速いでしょ。これからよろしくお願いしますね」と語りかけてくるように思えた。「こちらこそよろしく」と答えるべく、新しいMacに魂を吹き込むため数少ないアプリケーションをインストールする。CDをトレイにセット。 「ぶうぉーーーーーーーーーーん」爆音が響き渡る。CDがまわっている音である。あまりの音の大きさに絶句したが、今度のMacのCD-ROMドライブは12倍速。速くなった分、音がうるさいのか???いや、そんな事で納得出来る音ではない。パソコンが出す音の域を遙かに超えている。あっ・・・もしかして、CDが曲がってるのかも・・・・他のCDでも確認するがやはり同じ様に爆音を出してしまう。時間が遅かったので、次の日に販売店に電話する。店員の「初期不良かもしれませんね 持ってきてください」というテンションの高い声。落ち込むばかりの私の心しょぼん

その日の夕方、「新・Power Macintosh 7600」をもって販売店へ。今度は中身を開けてドライブの音を確かめる。性善説に基づいた接客はやめたのか?でも、これは普通だ。店員と机を挟んで向かい合いMacを起動しCDを挿入。やはり爆音が響き渡る。「初期不良ですね」とにこやかに宣言された。もう疲れ果てた私は「交換ですか?」の一言を言うのがやっとだった。そして、「新・Power Macintosh 7600 2世」を車に積んで家路についたのだった。

パソコンを買うということは、こんなにも大変なのか。温室育ちの私に厳しさを教えてくれた出来事だった。初期不良はこの後にも体験することになるが、この経験があったが故に冷静に対応することができた。何事にも感謝しなければならないということを実感できた出来事だった。