この記事は2502文字です。(読破予想時間:約5分57秒)
■序章
吉本新喜劇のチャーリ浜さんがお亡くなりになったそうです。
とても残念です。
■大阪で芸人さんを見かけるのは珍しい事ではない
今をさかのぼる事、30年程前。
僕はチャーリー浜さんの隣の席でチャーリーさんと並んでラーメンを食べた事がある。
と言っても、チャーリーさんと交流がある訳ではない。
たまたまである。
僕は大阪の人間なので、お笑い芸人さんをたまたま見かけたり、偶然、同じエレベーターや同じ電車の車両に乗り合わせたり、一緒に並んで信号待ちをしていたりと、出会う機会はこれまでに何度もあった。
勿論、話しかけたりはしないし、芸人さんの方は覚えていなくて当たり前と言う状況ばかりである。
どうして、大阪ではそんなに芸人さんに頻繁に遭遇するのかと言うと、大阪には吉本興業や松竹芸能など、売れっ子お笑い芸人を抱えているプロダクションがあるからに他ならないが。
■チャーリーさんの横でハラハラした思い出
その内の一人がチャーリー浜さんなのだが、チャーリーさんの場合、少し、他の芸人さんとはシチュエーションが違う。
チャーリーさんと偶然一緒になった場所は、大阪の難波(ミナミ)のラーメン屋で、大阪の人間なら場所を説明して「あそこにラーメン屋あるやろ」と言えば、大抵の人間が「あ、あそこな」と言う程、有名と言うか分りやすい場所にあるラーメン屋である。
勿論ラーメン屋としての知名度も高いラーメン屋であるが、最近、何年もあの辺りを通ってないので、今でもあるのかどうかは知らない。
そのラーメン屋に夜遅く、当時仲が良かったある女の子と入った時の事である。
保育士さんをしていた女の子であるが、ちなみに、彼女だとか特別な関係ではない。
僕たちはそのラーメン屋に入って、カウンター席に並んで座った。
僕の左に彼女が座る形だ。
二人が座って、話が盛り上がるや否や、僕の右隣の席にある男性が座った。
その時、僕と右側の男性の間は席一つ空いておらず、本当に隣の席で、非常に接近していたイメージである。
その男性こそがチャーリー浜さんだったのだが、僕は、チャーリーさんだとすぐにわかったが、オフであるチャーリーさんをそっとしておいてあげるのが礼儀だろうという事で、有名人と偶然遭遇した時の僕のいつものパターンで気付かないフリをするつもりでいた。
しかし、僕の隣の彼女もすぐにチャーリーさんに気付いて、僕の耳元でウィスパーボイスで「うわっ!チャーリーや、チャーリー!」と言い始めた。
呼び捨てである。 (・_・;)
彼女はとてもファニーな性格で、一緒にいるといつでも笑いが巻き起こるそんな楽しい、典型的な関西人でまるで芸人の様な女の子だ。
僕は、極力流そうとしたが、彼女は何度も「チャーリーじゃあ〜りませんか」だとか「あ、君がいて僕がいる」などとチャーリーさんのギャグを立て続けに交えて、チャーリーさんご来店を僕に促すのだ。
正直、笑いそうになるのを堪えていたのだが、それと同時にハラハラも止まらない。
「店に入る時、ごめんくさいとか言わへんねんな」と言いながら、一人でめちゃくちゃクスクスと笑っているのだ。
そして、「これまったくさい、あ〜くさ」とチャーリーさんのギャグを言いながら一人で大受けしている。
しかも、ウィスパーボイスと言ってもけっこう大きな声で、席の間隔が狭いこの店では、耳打ちの意味がないくらいの音量で、間違いなくチャーリーさんに、大きな声ではっきりと聴こえている筈だ。
僕はハラハラしつつも、そんな彼女の性格も気に入っている。
ハラハラしながらも、次第に笑いも堪えると言う妙な事態に陥った。
■チャーリーさんは器が大きかった
でも、チャーリーさんはそんな事には慣れているのか、とても静かにラーメンを食べている。
そんなチャーリーさんを観察しながら、彼女の勢いは止まらない。
「知ってる?チャーリーって、嫁さん靴買いに入ったまま帰って来ぇへんねんて!」とクスクス笑いが止まらない様子で更に畳み掛ける。
僕は、笑いそうになりながらも、チャーリーさんに失礼がないように、彼女の話を無視する様にラーメンを食べ続ける。
それでもチャーリーさんは最後まで、静かにラーメンを食べて礼儀正しく御礼を言って、店を出て行かれた。
■彼女がノリノリな訳とは
彼女は、僕が笑いを堪えているのをきっと分かっていたのだろう。
だから、余計に僕を「絶対に笑わせてやろう」と言う感じで彼女のハートに火をつけてしまった結果、彼女がノリノリになってしまったのだろう。
そして、更なる最も大きな理由は、彼女もチャーリ浜さんが大好きなのだろう。
チャーリーさんのギャグが好きだからこそ、自分でそのギャグを言っては自分で大受けしていたのだろう。
もしかすると、チャーリーさんに気付いて欲しかったのかもしれない。
今にして思えば、そういう事だったのではないだろうかと思う。
今は、会う事もなくなったほんの短い期間の浅い付き合いの古い女友達ではあるが、僕の中ではとても印象深い子で、今でもよく思い出す子である。
思い出すだけで楽しくなるそんな子だ。
でも、お互いに恋愛感情があった相手ではない。
チャーリーさんのおかげでそんな彼女をまた思い出す事が出来た。
■追悼によせて
チャーリーさんに関しては、どっちのエピソードを書こうかと迷ったもう一つのエピソードがあるのですが、このエピソードを選ばせて頂きました。
チャーリーさんの「ごめんくさい」ってギャグもこれだけなら、それでおわりなのですが、自分の口で続けざまに、「これまったくさい」「あ〜くさ」まで言って見ると、何故だが、ゲラゲラ笑ってしまう人が多いと言う単純な様で深い様な不思議なギャグで好きでした。
■最終章
とても思い出深い、好きな芸人さんでした。
チャーリ浜さんのご冥福をお祈りいたします。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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