僕は母には
とても感謝しているし、
いつまでも元気で過ごして欲しいと願っています。




そんな母に対して
やっぱりまだまだ若い僕はつい口ごたえをしたり、鬱陶しがったりしてしまいます。



でも桜子さんからよく
母に優しく接するように言われました。
親としての気持ちが分かるからと。




最初は、
そんな桜子さんの言葉さえ
ちょっとウザいなと感じていましたが、
確かに母もいつまで元気かわからないので、僕なりに大切にしようと思っています。



そんな僕の密かな願いの一つに
−母を温泉旅行に連れて行く−
というのがあります。



しかし、この願いは未だ叶えていません。



何なら、
時間、お金などのことを考えると
めども立っていません。



けれど、桜子さんから
しきりに
『親がいつまでも元気とは限らないよ』
と言われます。



そんな時、桜子さんから
『奏汰くん、6月の誕生日プレゼント何が欲しい?』と聞かれました。



僕は、
『特に何もいらないよ』
と言いました。


『そっか。また考えておいて』
とそんなやりとりが数回行われたある日、



桜子さんが
『奏汰くん、誕生日プレゼントさ、お母さんとの旅行にしなよ!』
と提案してきました。



2人で行くために貯めているお金を
桜子さんとではなく、
母との旅行に使ってはどうかという提案でした。




続きます。




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