- 廃用身 (幻冬舎文庫)/幻冬舎
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どうも、こんにちは久しぶりの読書レビューです。破裂や神の手の著者、久坂部 羊さんのデビュー作?
『廃用身』
内容としては、ネタバレになるので簡単に言うとデイケアに勤めている医師が患者の廃用身(使い物にならなくなった手足)を切断していき、話題となって色々なことが巻き起こっていくお話
最初、読んだときは“本当にフィクション?”って思うような内容を自分は感じました。本当にあってもおかしくないような感じも受けましたので・・・(かなりグロテスクな内容ですけどね)
まぁ~内容はともかく、読んでいて見る人の視点で全然違っていろいろな事が違ってくるなぁ~というような感じを受けましたね。
たぶんこのブログを読んでる人は何を言ってるのかわからないと思いますが、要は自分も何かを発言しているときにバイアスがかかっているということを知るのは大事ですね。
特にこの世の中色々な価値観がある中で多角的な視点(リフレーミング)は本当に必要に感じます。ただ、色々な視点でみると自分的にはどうして良いかわからなくなりますが。
でも、手足を切断ってなかなか思いつかないですよね。現場で働いていて確かに麻痺や拘縮している方で、やりづらいなぁ~と感じることはあっても、切断したらという発想ってなくて。それが当たり前に感じていましたが
もし、この本のように切断することで本人の状態も良くなり、介護する方も負担が軽減するのであれば自分も勧めちゃうかもって思っちゃいました。
まぁ~この辺の是非に関しては国民性だったり宗教的なものもあるのではないかと読んで感じましたけどね。
この著者の本って私は好きですね。
この方の表現ってとても現実的な部分とリンクするところがあって、小説でなくても現実を突きつけてるような表現なんですよね。そういった所が、良いことばかり書いてある本だったり、テレビより共感できるんですよね。
まぁ~これも一つの自分のバイアスで、受け取り方は人それぞれだろうと思いますけど・・・
自分にとっては、とても考えさせられた本でした