食べ物を食べれば食べるほどカロリーをたくさん摂取するから、その分絶対太る!
って思われがちですよね?
でも、これには決定的に見落としているポイントが沢山あるんです。
今回はそのポイントのうち3つを紹介します!!!
1. 「摂取カロリー」と「消費カロリー」は密接に関係している
まず、私たちはエネルギーがないと体が働かないので、食べ物・飲み物からカロリーを体内に取り入れます。
これが「摂取カロリー」。
反対に、普段人間が生活するために、体内でその「摂取カロリー」を使って様々な働きを促しています。
これは挙げればきりがないので、代表的な働きとしては基礎代謝や食事による熱発生効果、また運動する際に消費されるカロリー。
これが人間の「消費カロリー」です。
ここで勘違いしてはいけないのが、この「摂取カロリー」と「消費カロリー」が独立した関係にあるわけではないことだ!
「「摂取カロリー」を減らしたけど普段の「消費カロリー」は減るわけではないから痩せるでしょ!」
と言う考えを持ってはいけないと言うこと!
これは数々の実験でも実証されていることです。
つまり、摂取カロリーを30%減らすと、消費カロリーも30%減少するといったように、摂取カロリーの現象は消費カロリーの現象を招くのです。
なので、摂取カロリーを減らしたからといって、体重の減少というのは最小限に止まるようにできているんです。
2. 「基礎代謝」は一定ではない!
私たちは自分が食べている食べ物のカロリー(摂取カロリー)は気にするくせに、「運動以外で消費されるカロリー」のことはほとんど考えません。
現在ではメニューにカロリーが書いてあったり、売られている食品にも逐一カロリー表示がされているので、摂取カロリーを計算することは簡単です。
しかし、体全体のエネルギー消費量の計算はとても複雑。
体組成計などで大体の基礎代謝量は測ることが可能ですが体全体となるとものすごく大変。
おそらくそこから運動以外で消費されるエネルギーは常に一定である。というわかりやすい考えが生まれたのです。
しかし、これは完全に間違いです。
基礎代謝、食事による熱発生効果、非運動性熱発生(睡眠、食事、運動以外の日常的な身体活動によるエネルギー消費)、運動後過剰酸素消費量、それから運動によって消費されたものなどすべてを足し合わせたものが「総エネルギー消費量」ですが、
この数値は
摂取カロリーやその他の要因で、人によっては50%も前後します。
つまり、人間が消費しているエネルギーは常に一定というのはあり得ないんです!
3. 「どんな食品で摂ろうと、カロリーはカロリー」ではない!
確かにどんな食品であろうと、カロリーはカロリーですが、これはとても危険な考えです。
「犬は犬である」「ボールはボールである」と言うのと同じです。
犬は犬であることに間違いはないのですが、犬にもボールにもたくさんの種類があります。
ここで本当に問題になるのは、「全てのカロリーが同じように脂肪を増やす原因であるかどうか」ではないですか?
ここで面白い実験を紹介します。
英国のトレーナーであったサム・フェルザムは1日に5794キロカロリーの食事を摂り、体重の増加を記録することにした。
その際ただ闇雲に食べるのではなく、食事の主要栄養素の内訳を炭水化物10%、脂質53%、タンパク質37%という低炭水化物、高脂質の自然食品を21日間に渡って食べた。
一般的なカロリー計算だと7.3キロ増えると予想されたのに対し、実際に増えたのはわずか1.3キロ!
さらに興味深いのは、ウエストが2.5センチ以上細くなったのです。
これに対し、フェルザムはもう一度実験を行いました。
今回も同じカロリー量(5793キロカロリー)を食べるのですが、食事の栄養素は炭水化物64%、脂質22%、タンパク質14%という、一般的なアメリカの食事を21日間続けました。
すると今回の実験では、カロリー計算から予測されたものとほぼ同じ分だけ体重は増えたのです!(7.1キロ)
また、ウエストも9.14センチ膨らみました。
同じ人間が同じカロリー量の食事をしたのに、こんだけの差が出てしまうんです!
ですので、全てのカロリーが同じように体重増加の原因になるわけではないのです。
この3つ以外にも抑えておきたいポイントはあるのですが、体重を減らすにはカロリー制限をするのがいい、とされる根拠となっていた考えは、どれも間違いであることが証明されています。
ですので、体重を減らしたいからむやみやたらと食事制限をしたりするのはかえって体に良くない影響を及ぼしてしまうのでやめましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!