百条委員会の話
先日の本会議で、「地方税法上の守秘義務調査特別委員会」の報告がありました
全体として「事実誤認」のところが多く、お話になりません
中でも、弁護士資格を持つ職員に対する「評価」が酷すぎて受け入れることができません
例えば、「調査報告書」のこの部分
***ここから***
明石市には全国にも類を見ない12名の弁護士資格 を持つ職員がいるが、市職員から弁護士職員への相談、弁護士職員から市長への進言も一切行われていなかった。 この状況に対して、市長自身は、市の組織体制には何の問題もないと述べ ており、市職員からの市長への進言は必要ない、市長の判断のみがすべてに 優先し、それに対する進言、提案を全く許さない体制が垣間見えた。市民利 益の最大化よりも、市長利益の最大化が優先されている。
***ここまで***
弁護士資格を持つ職員が、市の事務全体を常に法的な立場で監視し査察する職務を担っているかのような書きぶり
そのような任務を担っているのにそれを十分できていないとでも言いたいかのような言いっぷりです
しかし、弁護士資格を持つ職員さんたちは、そのような職務を担っていません
それぞれの部署で法的な判断や手続きが必要な場合は、その権能を活かした事務を行っておりますが、それ以外の時は他の職員さんたちと同じように普通に仕事をしているのです
百条委員会の委員の皆さんは、そういうことをご存じないのかなぁ~と思ったんですが・・・
こういう報告内容になった背景が、なんとなく見えてきました
今日は、その一部を紹介します
以下、百条委員会の委員協議会でのやり取りと思われるメモからの紹介です
***ここから***
〇千住委員 明石市の内規というか業務を法的な立場で見てる、コンプライアンスを司る弁護士は何人いるんですか?全体のコンプライアンス的なとこを見る弁護士は・・・
〇議会局長 そういう人はいないと思います。
〇千住委員 部署というか、仕事、法務担当というのは何というか、市全体の何かトラブルがあったときにしっかりそこを・・・
〇議会局長 弁護士職員は、トラブルがあって自ら入っていくんではなくて、その担当部署から何か相談があれば相談にのるということなんで、弁護士職員が常に全体を見てトラブルを察知して動くという仕事にはなってないんです。
〇議事課長 ハラスメントの担当は〇〇さん(実名)。それ以外の市全体の法務を誰がつかさどっているかということかと思いますんで、誰が法的な判断をするか?っていうのは全く判りません。
〇梅田副委員長 弁護士資格を持ってる職員がいっぱいいるけど・・・。
〇三好委員 全然機能してないということじゃないのか?
〇議事課長 弁護士職員の給料だけでも全て足したらものすごい金額になると思うんです。それで、どこまで機能してるのかっていわれたら、そこはもう全く機能してない(笑)。
ただ、市としてはスタンスとしては、それぞれの業務の担当で法務に特化したところではなくて行政の施策をやってもらってますっていうスタンスなんで、法的なところを網羅するために雇ってるんじゃないっていうスタンスをとってますんで、そういうことを突いていってもそういう答え方になるんだろうなぁと思う。それぞれの部署に張り付いて、行政の施策をやってもらってますと。法務のことだけを特化してやってるわけではないと、たぶん言うので判断はしかねますっていう答えになると思うんで。
〇三好委員 まぁ、ホンマに呼んで機能してないんや!っていうところを引き出せればええのかなと。実質的には、市長が判断してますよと。そういうところまで証言がとれればそれでええんかなと
・・・(笑)・・・
***ここまで***
議会局長が
「弁護士資格を持つ職員はトラブルがあって自ら入っていくんではなくて、その担当部署から何か相談があれば相談にのるということなんで、弁護士職員が常に全体を見てトラブルを察知して動くという仕事にはなってないんです」
と説明しているのに、なんか変な方向に話が進んでいるというか、説明を無視しているというか・・・
なんか変な感じになってます
そこへ、議事課長が割って入って
「弁護士職員の給料だけでも全て足したらものすごい金額になると思うんです。それで、どこまで機能してるのかっていわれたら、そこはもう全く機能してない(笑)。
と、せっかく局長が説明したのにそれを打ち消して持論を展開しつつ議員を煽っている感じです
これ、かなりヤバくないですか?
まじめに働いている優秀な弁護士職員さんたちのことをこんなふうに言うなんて、絶対に許せません
どういうつもりなんでしょうね![]()
ちなみに・・・
私、市長が弁護士資格を持つ職員を採用すると言い出したとき、「なぜ?」と思いまして本会議で市長をきびしく質しました
その後も、特に厳しい目で弁護士資格を持つ職員の皆さんを見てきたつもりです
この間、弁護士資格を持つ職員さんたちのお仕事の様子を見てまいりました
また一緒にお仕事をさせていただく機会も何度かありました
私の弁護士職員さんたちの評価を一言で表現するなら
「尊敬」
です