柚子胡椒、塩レモン、レモンペッパー、数多の新顔たちの活躍に、驚きを隠せずにいます。
まず、地方都市の海辺の旅館に一泊することになった模様。
Yが急に軽い捻挫、腰痛など、下半身の何かしらの違和感を訴えて、しかし確かにそれほど大した症状でもなく、病院へ行って大事をとるとのこと。
俺はその間(もちろん心配でもあったが)暇を持て余し、浜辺を散策していたら、みるみるうちに色とりどりのパラソルが立ち、骨組みだけのような簡易的な椅子が置かれ、どうやらゲリラ的に海の家が展開したようだった。
KやTがモデル級の女を連れ、Y2も卒なく水着を着こなし、俺は、ああ、いつものパーティーピーポーかよ、と惚けていたはず。
場面ははたと変わり、その旅館内。
旅館内の割に、いつかのスーパー銭湯のような館内。
雑魚寝するルンペンのようなオッサンたちがいた。
3人組だ。
何故か布団の膨らみは3人分以上あったが、なにせ役所を騙して生活保護を受けているような連中だったので、俺含め、他人も近寄らないことにしていたと思われる。
言い知れぬ不安のような、ある種のめまいを覚えながらも、とにかく俺はYからの連絡を待ちわびていたはず。
もう旅館に戻ってきてもおかしくないほどの時間なのに、連絡さえもない。
すると突然、悲鳴があがった。
泥棒、とか、なんだなんだ、といった感じのものだった。
騒ぎを見物しに行くと、3人組のルンペンがかぶっていた布団がまくれて、中から生後4カ月ほどの(見抜く俺の異質さもさることながら)赤ん坊が彫刻のように横たわっている。
その絵面に対して、真剣にスリーメンアンドベビーが脳裏に横切った俺は、それなりにあの有名な、映り込んだ幽霊に衝撃を覚えていたようではある。
本筋に戻るが、さらににおいそうな布団からは、泣きじゃくりながら平面的な面持ちのショートカットの少女が、浴衣をはだけ飛び出してきた。
どうして、どうして、とうろたえている。
俺、もしくは仲間の誰かが、俺たち(?)の部屋で一旦落ち着かせようと提案。
付き添ったまま廊下の向こうへ消えた気がする。
続く。
人生も。
