このブログではおなじみの、私のバイト先、新宿三丁目の居酒屋「土鈴」。
マスターがオリンピック見てます。
さて、今年はオリンピックの夏でしたが、
このお店では風物詩の氷柱が、今年も鎮座しております。
この氷柱、毎日、氷屋さんが届けに来てくれるのです。
これで一匁(もんめ)なんですって。高さは30cmくらいです。
ちなみに300円。初めて聞いた時は、なんか意外な値段でした。
もっと高いと思ってた。
お客様の前にしばらく飾って、目から涼を感じていただいた後は、
アイスピックで割って、カチ割り氷をたのしんでいただくのです!
我がバイト先ながら、ステキなサービス!
そうそう、この土鈴との出会いも、けっこうステキなものでありました。
まだ私が研修生だったころ、当時アルバイトしていたレストランが閉店してしまいました。
新しいバイト先を探そうにも時間がない。
かと言って、このまま何もしなければ生活できない。
私の明日はどっちだ!?
という状況の中、
ふと、「そういえば、新宿三丁目でバイトしてみたかったな。」と思い出す。
が、実際三丁目を歩いてもそんな都合良く見つかるはずもなく。
やっと見つけた張り紙は、とあるビルの二階にある焼き鳥屋。
勇気を出して上ってみると、扉の向こうからはおしゃれなジャズが聞こえてくる。
だめだ!ここは私にはおしゃれすぎる!
と、諦めて降りて来た所でその同じビルの五階にあるという「土鈴」という看板が目に入る。
なんか、名前がいいじゃないか。土…土って、なんか私っぽいじゃないか。
そんな安易な気持ちで五階に上がる。
ていうか、もうこの時点で断られ続けるわ、お金は無いわで、もう何もためらう理由が無かった。
エレベーターが開くと、圧倒的な「一見さんお断り」の空気に、
瞬時に「やってしまったー」という気持ちで一杯になりながらも、
カウンターへおずおずと進んでみる。
すると、お客が一人。
と、マスター。
「あ、あの…バイト、募集してませんか?」
「いつから来れるの?」
その一言で決まりました。
今までにこんな一瞬でバイトが決まったことはありませんでした。
多分、これからもないでしょう…。
感謝感謝です。
夏は氷柱、冬はおでん。閑古鳥の鳴く日には、花札をちょっと教えてくれる。
ぱっと飛び込んだ割には三年目。
気付けば、長いバイト先になりました。
