年に何回か、
もう寝ても覚めても活字が読みたくてたまらない時期があります。
で、
その衝動も
またある日突然パタッと止むんですが。
今回の読書ブームの火付けは有吉佐和子の「香華」でした。
かなり前に買ったんだけど、
字が多い!ページが多い!って置き去りになってるのを、ふと思い出して読み始めたのがはじまり。
それがもうやたらめったら面白くて。
自由奔放な母親と、それに一生振り回されながらも逞しく生きてく娘の話しで。
明治から昭和初期の激動の時代を、芸者だったり料亭だったり、妾になったりして必死に生きるわけです、その娘は。
もうねぇ、これ語りだしたらとまりません。
あれー
こんな共感しちゃう!?
ってくらい号泣です私。
結局その娘は結婚できないんですけど、でもあらゆる形で「女」っていう性から逃げられないし、
むしろそこで生きていくわけです。
たくまし過ぎてかっこいいわ。
そんなわけで今回の読書ブームは女性作家に限定。
特に「女」に焦点を当てて!
名付けて「子宮系」
その一部をば。

けっこう順調に読み進みまして、
あら、私今回はけっこう真面目に読書ブームじゃない。
って調子に乗って、今まで手の出なかった、
樋口一葉の「たけくらべ」にトライ。
なにしろ書かれてるのが昔の書き言葉ですからね、
ちょっとした勉強です。
件の「たけくらべ」、見つけましたよ、古本屋で。

さぁ、
高いハードル、
越える時は今!
言葉の壁を乗り越えて新しい世界へ。
こんにちは、
樋口一葉!
と、ページを開いたら、
ページのそこら中に
蛍光ペンのラインに手書きの注釈。

誰ですかーっ!
教材、売っちゃだめだよ!
逆に読みやすいけどさぁ、
なんかもう、
どんな人がこの本使ってたのかなぁって気になって気になって、
「たけくらべ」どころじゃなくなっちゃって。
そんな感じで今回の読書ブームは幕を下ろしたのでした…
結局こんなオチだよ!