朗読「臨界幻想」 | ブログ、つじこまめ

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私の名前は、辻村優子。まんなか取って、略称 つじこ。

俳優活動、あと暮らし。
日々の細々、色々と。
そういうわけで、
ブログ、つじこまめ。



今日からまた新しい作品の稽古が始まり始まり!

「臨界幻想」

7月9日に笹塚ファクトリーという所でやります。


臨界幻想…パッと聞き、ファンタジーなお話しっぽい?


私は最初この台本を頂いた時、
完全に勘違いしていましたよ。


ところがどっこい、(言い回しが古い)原発の…お話しです。

何十年も前に書かれた作品なんだけど、今読むと、
これ預言書だったんじゃないの?

って思ってしまうようなお話しです。


この作品に入るにあたって、私も何か原発について考えみたいなものを持って入った方がいいのかな、

ってしばらくウンウン考えてみたんだけど、

やっぱりわかりませんでした。



目に見えないから、よくこわさもわからないし。

そもそも誰の言ってることが正しいかもわからない。

だってすでに何回か、
報道や情報は狼少年、みたいな体験しちゃってて、そう簡単には信じられないのが現実で。


ただ私が思うのは、

大きな「リスク」があることを知りながらも、

大勢の人間の「便利」が欲しかった時代があったんだな、

ということ。


そして自分もその「便利」の恩恵にあずかって今日も電車乗ってたりする。


「安全」だって思い込みたかったんだね私たち。

「安全」だって言ってほしかったんだよ多分。

「原発はリスクあるけど大丈夫」って。
聞いて安心して便利な生活したかったんだきっと。



人間ぽいって言えば人間ぽいけど、

いかんせん規模が人間の手の届く範囲を越えてて、

あ やっぱり最初から発展の仕方の発想に無理があったんだな。バランス悪いことしてたんだな。

それは社会とかの話しじゃなくて、
今までの時代の私たち自身が。



「原発はんたーいっ!」
って声高にすると、反対ピリピリなムードに紛れて
また大切なことを見失いそうな気がするので、


そういう意味では
戯曲といい距離感で付き合っていけるといいな。


ってわけで、
稽古初日だ、
行ってきまーす!