国民新党と社民党の関係やいかに | 辻雅之のだいたい日刊オピニオン
もし民主党政権ができたとして、どういう連立政権になるのでしょうか……そうですね、民主党の勢いが凄くても、地方組織がまだ脆弱ななか、単独過半数というのは無理な話です。連立政権になります。

連立は、おそらく民主・国民新・社民+アルファという形になるでしょう。社民については、福田退陣を受けて民主党が急いで辻元氏などに推薦を出しましたからね。

この場合、どういう連立政権になるのか。連立政権というのは、連立に参加する政党の議席が合計して過半数に達するように政権を組むというのが「常識」で、これを「最小勝利連合」といいます。下のような図になるわけです。



しかし、そうとは限らない。現に、自公連立とか、その前の自自公連立とかは自民党が単独過半数をとっていても連立政権組んだわけです。

過半数に届いてもなお、連立政権に政党を加えるような連立政権を「過大規模連合」といいます。下の図のような感じですね。



第1次橋本内閣なんかはこんな感じでした。自民+社会でも、自民+さきがけでも過半数に届いていたのですが、結局「自社さ」になった。

このときの「さきがけ」というのはかなり中道色が濃く、自民と社会をつなぐ「かなめ」的存在だったわけです。過大規模連合は、往々にしてこの「かなめ」的政党があるともいわれています。

「自自公」は、自由党と公明党、ともに「かなめ」ではなかった。結局自民党はどちらかを切らざるをえなくなって、うるさい自由党を切ったわけです。

そのため、国民新党と社民党、どちらも「かなめ」にならない場合、民主党はどちらかを切る場面に遭遇するかもしれない。「小沢首相」なら迷わず社民党なんでしょうけど、その場合は民主党の左派の猛反発というのもあり得ます。

もっとも、亀井静香さんと、社民党の議員さんたちは「死刑廃止」では一致してますね。ある意味「守旧派」同士だし、案外うまくいくのかもしれませんが。