ゴーン事件 その② | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

フランスのテレビBFMTVの13時のニュースで、日産が取締役会を開き「満場一致(unanimité)」でゴーン会長の解任を決議した、と伝えました。

 

 

 

Yahoo Japan のニュースでは日産の臨時取締役会には7人が出席し、うち2人はルノーからの取り締役なので、賛成は5人になるだろうと伝えていましたが、ルノーからの取締役もゴーン解任に賛成したのでしょうか? BFMTVは詳細には触れませんでした。

フランスのメデイアはゴーン逮捕に関して、日産のクーデタだの陰謀だなどという意見が多いのです。むろんこの意見はフランスの経営者側の見方で、ルノーの労働者はゴーン逮捕を「好いことだ」と観てるようです。「労働者には厳しく、おれたちのポケットから収奪して私腹を肥やしたんだから」という意見です。

ゴーン氏のコスト削減は各部署ごと各課長ごと目標を立てさせ実現できないとみんなの前で厳しく叱責追及する、というやり方でしたから、自殺者が何人も出たのですね。会議中に詰め寄られ皆の前で「ハラキリ」、腹に包丁を突き立てて自殺を図り抗議する社員も出ました。

東京拘置所には在日フランス大使が面会に訪れるなど異例の事態が続いています。フランスのSNSなどでは日本の拘置所でのゴーン容疑者の扱いが厳しい、暖房もなく、取り調べに弁護士が同席できず、家族との面会にも日本語しか許されない。食事は一日にご飯を茶碗に3杯だけ、畳に寝なければならない、などフランスとは細部で異なる拘置所に勾留されてるゴーン氏への同情意見が結構多いです。

まあ拘置所というのは万人に同じ扱いをするので、「新入調査」といって最初に入る時は全裸にされ、口の中、肛門の中まで調べられ、どんなに有能な経営者だったといえども屈辱的な思いをさせられるわけです。着てるものや靴などにヒモ状のものがついていると取り上げられる。主に自殺防止のためらしいです。食事は一日三度拘置所が用意し、それ以外に家族からの金銭の差し入れは許されるので拘置所内に或る売店で売ってる食べ物を買える。食事も外人向けにパン食を出せるそうなので悲惨と言うほどの状況に置かれてるわけではないと思います。

フランスでは警察監置の期間は48時間で、疑惑や新たな容疑が出ると延長できる。ゴーン容疑者は有価証券報告書に実際より10億円少ない虚偽の記載を5回、5年間で50億円という多額を不正記載しろ、と側近の取り締まりにメールで指示したことが明らかにされたので取り調べ期間は最低でも11月30日まで、さらにゴーン容疑者の姉にアドバイザーという架空の契約で年10万ドルを日産の経費から払わせていた。自分の結婚式も日産の経費。さらに自分が役員になってアムステルダムに登録した日産子会社にアムス、パリ、ブラジル、レバノンに高級住宅を購入し私用に使っていた容疑が上がっているため、さらに23日勾留が延長され最悪年末まで勾留される場合もあり得る。

フランスの経営陣がゴーン逮捕は日産が仕組んだ陰謀だなどと極論を言い出してるには裏があります。今年の2月までゴーン氏は日産・ルノーを緩い協力関係に止め「経営統合」には反対だった。日産が倒産の危機に陥った1999年(だったかな?)にルノーは日産の株式を45%購入して日産を救った。その後、日産はルノーの株を15%しか保有しておらず、経営再建後は日産の車の生産と販売はルノーを上まわりねじれ状態となっていた。

ルノーのCEOに留まりたかったゴーン容疑者は、ルノーの筆頭株主であるフランス国家の意向を体現したマクロン大統領と密約を交わしたのではないか? という憶測があるのです。

 

ルノー/日産の「経営統合」を進める代わりにCEO再選の約束を得たのではないか? という憶測です。統合(ルノー/日産を合併させ実質的には日産をルノーの子会社化するというフランス、マクロン大統領の野望)に反対だったゴーン氏がその後意見を変え取締役会で統合を検討してはどうかと発言するようになった。

 

もちろん日産はルノーとゴーン氏に会社を救ってくれた恩義を感じながらも、会社を乗っ取られるようなこんな計画が許せる筈がない。

内部調査を開始しゴーン氏がカリスマ性を存分に発揮して好いように日産を利用していた実態を把握した。司法取引といって内通者に罪を軽減するというUSAなどで使われている検察の取り調べ方法が使われたようです。

めのおが疑問に思うのは、いくらカリスマで好いようにやれたとしても5年間5回にわたって「金融商品取引法」に義務化されている「有価証券報告書」への過少申告がなぜもっとまえに発覚しなかったのか? 

この「報告書」は有価証券の発行者の資産内容などを内閣総理大臣に提出するもので、投資家保護が目的の書類らしい。財務諸表、営業報告書、重要子会社も含む貸借対照表、損益計算書を添付し監査人(監査法人または公認会計士)の監査を受けた後に提出されるもの。

5年間、5回にもわたって50億円という巨額を半分にして記載した。気づいて忠告したのにゴーン容疑者が無視、あるいは見逃せと示唆したのか? ゴーン氏と同時に逮捕されたケリー取締役がこうした財務上の不正に深くかかわってゴーン容疑者にアドバイスしていたようですね。

たった今(14時20分)BFMTVのニュースでは日産の取締役会、6人の男性と一人の女性取締役が全員一致でゴーン氏の会長解任に賛成した、と報じました。

また10年拘留のリスクを負うゴーン容疑者の取り調べには元検事だった弁護士の立ち合いが許された、と報じています。

 

 

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