こないだテレビ番組であるアーティストのレコーディング風景を放送していたんだけどね。
「マスタリング」という作業の中での「曲間」を決める作業工程をやってて。
これは我々も毎回立ち会いでやるんだけど、前の曲のアウトロくらいから次の曲のイントロを何回も聴いて「あと〇秒後ろにしてください」とか「ここは曲間ほぼナシで」とかあーだこーだやるの。
0.5秒単位でこだわる場合もあるからあなどれない作業なんだよ。
バラード前は大体割と空けたいし、頭から勢いのある曲は間髪入れずに出して「ハッ」とさせたり。
バンドはメンバーが複数いるからそれぞれの意見があって面白いし、曲間次第ではとてつもなくアルバムの印象が変わったりするから、とても大事な作業だと思う。
だけど今、聖氏の「Life」を携帯で聴いていて思った。
俺もそうだけど、今の時代みんな携帯で音楽を聴くからさ、これだと曲間が正確に演出されてないんだよね。
特に思うのが、「Rat Man's Temptation」~「Hubbly Bubbly」の流れね。
「Rat Man's Temptation」のケツの「ジャーン」が残ってるうちに「Hubbly Bubbly」のドラムが入ってくるっていうライブ的な演出なんだけど、携帯で聴くと一瞬のブランクが生まれちゃってる。
俺はこれを聴くたびにガッカリするんだけども、仕方ない、文明の進化には抗えずに携帯で聴くのだ。
もう今の時代、家でCDプレーヤーで音楽を聴くってこともないもんなァ。
学生の頃はただひたすら歌詞カードとにらめっこしながら「CDプレーヤーをする」と言っても過言ではない聴き方をしてたものだのに。
時代は変わっていくものだ。