明日10月1日から
橋本 深さんの追悼展を開催させていただきます。
尊敬している方でした。
2004年くらいに初めてお会いし、
独特な思想を持つ眼光と雰囲気に、心が惹かれました。
その頃橋本さんはカラーコピー機で作品を発表しており、
ご自身の原画をぶら下げて、コンビニに足繁く通っている
姿などから、陥りやすい固定観念のない、優れた表現者だと
いつも感じておりました。
いつも唐突に、今考える純真なお話しを
もっともっとさせていただきたかった方です。
下記は橋本さんの個展(ギャルリ・プス/東銀座)を
初めて拝見した際に、感想としてブログに書かせてもらった
記事です。当時を少し思い出しました…。
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2006年02月09日/
深みのある空気感。潔い広がり。決して豪華ではないが高貴な精神を放つ。
橋本深(はしもと ふかし)展を楽しみに伺った。
狭い空間だが整然と並ぶ気さくな展示に会場がピンと澄んでいた。
作品は半端ではない力強さがあり、今回も未知な世界を僕に見せている。
橋本さんの表現は単純に言えばコピー機をつかった複写絵画だ。
下地となる印刷物にドローイングし、それをカラーコピーする。
真っ平らな世界が不思議とリアルに訴えてくるから驚きだ。
橋本さんのセンスを通り過ぎたコピーは無機質に感じさせない。
原画には無い別の世界のニュアンスを付加えて生まれてくるようだ。
感覚が研ぎすまされた妙技であろう。
このように先の次元か、はたまた別の次元の表現を見るということは本当に貴重なことだ。
先はまだまだ、常にほどばしる。その実感を貰えるのだから芸術の醍醐味である。
初めてお会いしたとき、直感で “スーパーアーティスト” と分かった。
そんな純粋で鋭い視線の眼差しが最大の表現であり姿勢であろう。
僕もなまじ絵を発表している。後輩に少しでも先を照らす光になれたら嬉しい。
それにはまだまだ、どんどん精神の旅をしなければならない。目標は無限にある。
別会場で展示をしている阿部くん(仲間)と惑星の話を少しした。
遠い宇宙の話も、身近な人の話も恵みのような未知な輝きを放つものだと
帰宅の夜空に希望を感じた。