実家を退去するにあたり、母の友人に電話で伝えたいなあと思っていました。


母が入院してから、ずっと気にかけてくれていてしばしば電話をくれるのでした。母の携帯にかかってくるので、電話もらっても出られないことが多いけど。


電話しようかなあと思っていたら、タイミングよくかかってきました。





「お父さんやお母さんはどう?元気?」

と問われたので、父(認知症 要介護3)が施設に入ったこと、実家を退去することを話しました。


「父は施設に入って居心地がいいみたいで、帰りたいとも言わないです」

と告げると、

「お父さんは性格がいいからすぐ友達ができたんじゃない?誰とでもおしゃべりできるし。会いに行けば(娘)ちゃんのことはわかるんでしょう?」

と聞かれました。


「会いに行くと『泊まっていったら?』と言われます」

と答えたらご友人、爆笑。





母の様子を聞かれたので、

「前は人工呼吸器なしでは呼吸できなかったけど、今は昼間は外して生活できているのでちょっとずつよくなってはいます」

と説明。


「じゃあ、もうすぐ戻ってこれるわね!」

と言われたのですが、肯定できないしそんな希望を持ったキラキラした感じで言われると否定しづらい。


ちょっとずつよくなってるとか言わない方がよかったのか?でも悪くなってるわけじゃないし。


もうすぐ戻ってこれるなら実家を退去したりしないとは考えないのかな。


「戻ってきたら、自分を大事にしてもらわないと。お母さんは、いつも人のこと優先で自分のことは後回しなんだから、戻ってきたら自分のことを大事にしてもらわなくちゃ」

とご友人は言いました。


このご友人は、母が倒れたばかりの2月頃に

「すぐよくなるわよね。桜が咲く頃には戻ってこれるわよね」

と言っていました。


あれから二度目の桜が咲くんですよ。


あの頃、その言葉が結構しんどかったなあ。

何も知らないのに「すぐよくなる」なんて。

気休めにもならない。


ご友人がそれだけ母のことを大好きで、早く戻って来てほしいと強く願っているのだろうけど。