誰もいない実家に通って、実家を退去するために片付けをしています。


大きな家具の解体により、だいぶ広くなり片付いた印象がある一方で、細々とした手紙、日記、母のレシピ集、アルバムの量がすごくて圧倒されています。


わたしはなぜ、こんなことをしているのだろうか。

なぜ、こんなことをしなくてはならないのだろうか。


ふいに徒労感に襲われ、手が止まることもあります。

作業している最中は、目の前の作業を終わらせるのだと思い直し、雑念を振り払います。


しかし、自分の家に帰ってきてコーヒーを淹れている間に処理すべき荷物の多さを思い出し、思わず茫然としてしまいました。


その時、ふと手元に目をやると。

『自分を褒めてあげてください』


いいこと言うね、マスター!


これがあるから、ちょっと贅沢な珈琲店をつい買ってしまいます。

実家で父の介護をしている時にもお世話になりました。落ち込んでいる時に目にすると、ちょっといい気分になれるのです。