父が特養に入所する日、わたしたち夫婦の暮らす家に来てもらいました。

 

父愛用の食器は一通り持ってきていたのですが、コーヒーカップは忘れてしまったので、わたしの予備のコーヒーカップを使いました。

 

父は、見慣れぬカップを手に取って、

「これは景品か何かでもらったんだったな」

と繰り返し言いました。

 

「そうだよ」

と、わたしも何度も返しました。

 

 

父は見慣れないものを使う時は「景品でもらった」と言うことが多いです。

 

父のお世話を始めたばかりの頃、くまのプーさんのブランケット(ほぼ未使用)が母のタンスから出てきました。

https://ameblo.jp/tsug-um/entry-12729588396.html

 

 

 

父のお昼寝用にいいと考え、父に使ってもらったところ、その時も「これは景品でもらったんだ」と言っていました。

 

気に入ったものにはそう言いたくなるのか、見慣れないものを使う時には理由がないと納得できないのかはわかりませんが、とりあえず「そうだよ」「そうだね」と肯定すれば、父は安心するのです。