父は認知症で、いろんなことを忘れてしまいます。

たくさんのことを、思い出せません。

 

それでもごきげんな時は、そんなことはどうでもいいと思ってくれるようです。

 

「随分前のことだから忘れちゃったなあ」

と言った後に笑いながら、

「忘れることは、いいことだよ」

と言いました。

 

前にもごきげんな時に

「何でも忘れちゃう。イヤなこともぜーんぶ忘れちゃうよ。ワハハ」

と笑っていました。

 

これが安穏な状態というものなのでしょうか。

 

夜中に起き出した時には忘れてしまうことを不安に思うのか、メモに「忘却注意」などと書いたりしています。

 

父がおだやかな状態で過ごす時間を増やすことが、今の父にとってベストなのだと思います。