認知症の父は、話を聞く時に言葉以外からの情報も大事にしているようです。
これは認知症に限ったことではなく、人というのはそういうものらしく。
むかし通っていた英会話教室で先生から聞いたのは、相手に話を伝えるのに重要なのは、視覚から得る情報(ジェスチャーとか)が55%、口調や話のスピードなどが38%で、話の内容などの言語情報はわずか7%だと。(これをメラビアンの法則と言うらしい)
先生は「だから英語なんてしゃべれなくても大丈夫だよ」というジョークまで加えてくれました。
父と話す時は、正面に回って話すことが大事です。
先日、父の後ろで洗濯物をたたんでいました。
父が何やら話しかけてきたので、そのまま父の背後から答えると父は、
「前に来てしゃべってくださーい」
「後ろでしゃべられてもわからないから」
「前に来てしゃべって!」
と言っていました。
声を大きくしてもダメでした。
声は聞こえているけれど、意味が理解できないみたい。
正面にいて話しても、話と関係のない作業やジェスチャーをすると混乱します。
- 父と話す時は、正面で
- 何かしながらではなく、手を止める
- 話す内容とジェスチャーを一致させる
以上が、気をつけるポイントになるでしょうか。
また、話の内容と一致したジェスチャーを加えたり、紙に文字や図を書くと理解度が高まります。