以前の父は、お昼にパンを買いに行くことが多かったのですが、最近はめっきり買い物に行かなくなりました。
しかし、今回帰宅時は二日続けて「おれはいつもお昼にパンを買いに行っているんだ」と言ってパンを買ってきました。
お昼ごはんは作れるように用意しつつも、三日続けての買い物なるかと見守ります。
父はこたつに横たわったまま言いました。
「お昼ごはんをどうするかについては、いくつか方法があるんだ」
黙って聞いていると、父は続けます。
「一つは、家にあるもので用意して食べる。もう一つは、何か買いに行く」
買いに行くのかな?
買いに行くのが面倒なのかな?
「もう一つは、食堂に食べに行く。でもこれは、みんな同じことを考えて来るから混雑しているんだよなあ」
一旦黙り込む父。
そして再び口を開いたと思ったら、こう言いました。
「そうやって考えていたら、十年が経ちました」
あっ、これは何について話していたかもう忘れてるな。
わたしがお昼ごはんを作りましょうと提案して、二人でお昼ごはんを食べました。
最近は炊き込みご飯を3合炊いてお昼ごはんに食べて、余った分は冷凍して次の日以降にレンジで温めてお昼ごはんにしたりしてます。
冷凍にしておけば、今回のように父が急にパンを買いに行くと言っても問題ありません。
スーパーで買っておいたひじきやきんぴらを小鉢に盛ってお味噌汁も添えれば、手間がかからない割にいい感じのお昼ごはんになります。