今年の1月の終わりに救急車で搬送された86歳の母。

危篤と言われる状態でしたが、救急隊員の方や、お医者様、看護師さんの懸命の処置のおかげで一命を取り留めました。


母の状態が落ち着き急性期は過ぎたので、4月に転院しました。人工呼吸器なしでは呼吸できませんでしたが、その頃はリハビリの成果か、手が割と動かせました。


しかし、転院直後。

母は、自分で人工呼吸器を外してしまったのでした。

2回も。

せん妄状態で錯乱していたのか生きるのがいやになったのかわかりませんが、そのために母は両手を拘束されることになりました。


その時の母の状態では、人工呼吸器が外れることは死に直結するからです。


月に一回、窓越しではありますが母に面会に行きました。

月に一回、父と一緒にZOOMを使って面会しました。

窓越しやZOOMの面会は予約制で、回数も限られます。


月に一回、カセットテープを届けました。

わたしのメッセージと、父の口ずさむ歌、母の好きそうな歌を吹き込んで。


病院のホームページから送れるお見舞いメールを週に3回送ることにしました。
そんなに書くこともないのだけれど、内容が何であろうと送ることに意味があると思いました。

お見舞いメールを送る行為そのものが、
「わたしはお母さんのことを想っているよ」
というメッセージになると思ったのです。

コロナ禍で直に面会ができず、友人知人の顔も見られず、母は孤独だろうと思いました。
その孤独をわずかでも埋められるなら。

母のことを気にかけてくれる、母の兄妹や友人たちにお見舞いメールを送るようお願いしました。
どの程度送ってくれているかわからないけれど。

入院して9ヶ月が経ち、母の人工呼吸器が離脱できる希望が見えてきました。

わたしのしてきたことが、少しでも母の支えになったかな。
正直、面倒くさいと思うこともあるのですが、続けてよかったと思っています。