ある日の早朝、父が起き出して言いました。
「うちのじいさん、ばあさんはどこに行ったんだ?」
わたしが何も言わずにいると、父は続けます。
「俺たちは別にいいんだけど、じいさんばあさんは自分の子供たちと一緒の方がいいと思うんだよなあ」
と言いました。
前は、父の妹のことを繰り返し聞いてきましたが、最近、親(わたしから見ると祖父母)を気にすることが多いです。
まだ生きてると思い込んで話すことが多いため、
「もうお墓の中でしょう」
と言うと、その度にショックを受けるので口にするのが躊躇われます。
母の入院を告げた時も、聞いた先から忘れるので聞くたびにショックを受けていました。
それでも、段々慣れるのか驚きの割合が弱まっていく気がします。