「あさってコロナワクチン打つから、今日か明日にお風呂入った方がいいんじゃない?」
と父に提案したところ、今日入るとの回答を得ました。
夕方、わたしが先にお風呂をいただいてから父に改めて声掛け。
すると、入ると言って直ちに動き出しました。
服を脱ぎ、下着姿になり「お風呂に入る」と言う父。
上は半袖の肌着、下はパンツといういでたちです。
しかし、お風呂に向かう途中、父はひらめいてしまいました。
「夕刊が届いている頃だな」
集合ポストまで夕刊を取りに行くのは、父の日課です。階段の上り下りで運動になるので、普段なら大歓迎なのですが…。
「その格好で?」
父は「誰にも会わないよ」と言って、出て行きました。まあ、ご近所の誰かに会っても父の認知症ぶりが伝わるからいいか、と思いました。
心配なのは、夕刊を取りに行くと言って下まで行くと、そのまま軽く散歩してしまうことがあること。
散歩は数十メートルの範囲ではありますが、さすがに下着姿で歩き回るのはまずい。念のため窓から見守りました。
結局、それは杞憂に終わり父は夕刊を回収すると速やかに帰宅、無事に入浴しました。
今日はちゃんと身体を洗っている気配がする。