早朝、認知症の父がまだ布団に入ったままのわたしに話しかけてきました。

「(わたし)ちゃんは何歳になったの?」

41歳だよ。

「(夫)さんとの間に子供はできないの?」

 

おっ。

わたしが結婚していることを認識している。

わたしの夫の名前をちゃんと言える。(たまに音読みで口にしてしまう)

わたしに子供がいないことを認識している。

 

現状を正確に認識しているではありませんか。

 

その質問がわたしの気分をよくさせるものではないということは置いといて。

 

子供は欲しいけど、できないんだよ、と答えてその場は終わりました。

 

その後、再び寝て、朝ちゃんと起きた後も父が聞いてきました。

 

「(夫)さんとの間に、子供は作らないの?」

欲しいけどなかなかできないんだよ、と答えた後に少し考えてから付け加えました。

 

「お父さんとお母さんも、(わたし)ちゃんが生まれるまで長い時間がかかったでしょう?」

 

父は、そうかと言って引き上げていきました。

 

両親が結婚してからわたしが生まれるまで、10年以上はかかっているので父の心に響くものがあったのではないでしょうか。

 

それにしても、今まで父からは子供のことなんて一度も言われたことないのにどうしたのでしょう。