早くに目が覚めた父ですが、台所にいたわたしに朝の挨拶をした後「私はもう少し寝ます」とにこやかに言って寝床に戻りました。


その後、父が寝ている部屋の方へ行くと、父は電気をつけたまま仰臥し、天井を見つめています。


わたしと目が合うと言いました。

「俺は今、何もしていないんだよな。このままじゃいけないと思う。何かしないといけないとここ2〜3日考えているんだけど。何もしないんじゃ生きてる意味がない」


介護保険サービスの冊子を取り出して、お父さんは今、このサービスを利用できるように申請をしているところだから、認定が出たらデイサービスとか行ってもらうことになる思う、というようなことを言いました。


すると父は

「その冊子、貸しといて。よく読んでみるから」

と言いました。よかった。納得してくれた。


「でも俺は、介護が必要というわけじゃないんだよなあ」

納得してなかった。


これは、介護保険サービスって名前がよくないんだよね。

お父さんは「介護」って言うと寝たきりの人が受けるものというイメージを持っているのかもしれないけど、お父さんみたいに元気な人でも受けられる支援とかサービスもあるから。


と説明してみたところ、納得してくれました。

たぶん。