使ったティシューをこたつの上に置きっぱなしにしていたら、父が
「これは、ゴミ箱に捨てるよ」
と言って、ゴミ箱に捨ててくれました。
「ありがとう。お父さんはきれい好きだね」
と言ったら、
「そうだよ」
と嬉しそうに笑いました。
「お父さんは、いつも流しのゴミも捨ててくれるもんね」
と、わたしが言うと、父はまた嬉しそうに笑いました。
父は、流しの三角コーナーにちょっとでもゴミが入っていると気になるらしく、ベランダの大きなゴミ箱に捨てるのです。その後、手を洗うまでが一連の流れ。
(残念ながら、石鹸を使って手を洗うところは見かけませんが)
わたしの服にホコリがついている時も気になるようで「ゴミがついているよ」と取ってくれたり、見慣れないものがこたつや床に出ているとどこかにしまってしまいます。
できているところを見つけて「お父さんはきれい好きだね」と繰り返し言い続ければ、他の面でもきれい好きになってくれる、かもしれない。
誰だって「だらしない」「不衛生」と言われるより「きれい好き」と言われる方が嬉しいはずです。
父はたぶん、認知症のせいでお風呂に入る頻度が減ったり、入れ歯の手入れができなくなってしまったのですが、それに対して母が「汚い」と責めたり文句を言ったりしていたようです。
だから「きれい好き」と言われると余計嬉しいのかも。