父はこちらの言葉が聞き取れず、とんでもない聞き間違いで復唱することもあるし、的外れの回答をすることもあります。
それでも、普通の会話ができることもあります。
わたしが、
「前の職場に制服を返しに行かなくちゃいけない」
と言うと、
「クリーニングには出したの?」
と問われました。
「洗濯したよ」
と答えると、
「そう、じゃあいいね」
こちらの言った意味がわからなくて適当に返事をすることも多いのですが、これはちゃんとわかっていて返していますね。
普通の会話ができることもあるし、知らない人には当たり障りのない応答するから、話が通じるように思われてしまいます。
かなりハキハキしゃべるし。
近所の人は、入院した母の様子は父に聞けばわかると思っていました。無理です。
そうは言っても、わたしも父は耳が遠くて少し物忘れがあるだけだと長いこと思っていました。
昨日の夜みたいに、ひたすら妄想を聞かされるのはかなりきついけど、普通の会話ができた時とか、父が楽しそうに笑ってくれる瞬間があるから救われます。